2012 Fiscal Year Research-status Report
肺胞低酸素が低酸素誘導性遺伝子発現変化を通じて肺に及ぼす影響の細胞生物学的検討
Project/Area Number |
24592322
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | The Tazuke Kofukai |
Principal Investigator |
足立 健彦 公益財団法人田附興風会, 医学研究所 第9研究部, 部長 (90252428)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
広田 喜一 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (00283606)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 肺障害 / HIF-1 / 肺水腫 / 肺胞炎症 |
Research Abstract |
片肺換気モデル(肺胞虚脱モデル)・再拡張性肺水腫のモデルを主にラットで構築して,肺胞上皮-血管のバリア機能が炎症反応によって障害されていく過程を肺胞内酸素環境の視点から捉え低酸素誘導性因子1(hypoxia-inducible factor 1; HIF-1)の活性化と関連づけて解析することが本申請の目的である。以上の目的の達成を目指して本年度は以下の検討を行った。 1 培養細胞を用いた実験系においての肺胞上皮における水分輸送,肺胞上皮のタイトジャンクション機能へ酸素分圧が与える影響を評価 ヒト肺胞基底上皮腺癌細胞由来の樹膣細胞株A549細胞を用いてNamiloride-blockable ENaCは現在少なくとも4つのサブタイプと3種類のサブユニット(抗体が得られないものはRT-PCRで解析) / Na+-K+-ATPase/ aquaporinとくにAQP5 / タイトジャンクション蛋白質(ZO-1, occudin, claudin) /転写因子HIF-1、NF-kB活性化の解析/アポトーシス関連遺伝子Caspaseファミリー/HMGB1,RAGEの発現を半定量的RT-PCR法を用いて検討する実験系を樹立した。さらに肺血管内皮細胞においても同様な実験系を確立した。 2 培養細胞を用いた肺胞上皮バリアの再構成実験 この実験系の構築を試みたが成功に至らなかった。今後検討を継続する。 3 ラットでの片肺換気モデル(肺胞虚脱モデル)の構築 ラットに気管挿管して片肺換気モデル(肺胞虚脱モデル)の構築には成功したが効率的に肺水腫を作出するには至っていない。今後検討を継続する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
培養細胞を用いた研究は順調に推移しているが動物モデルの構築に若干の遅れがある。
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Strategy for Future Research Activity |
研究初年度の達成を受けて今後は研究計画調書に記載の所期の研究目的の達成の為に、特に再拡張性肺水腫モデルの構築に注力して、研究を推進していく
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
予算の執行はほぼ当初予定の通りに行われているものの一部分の研究費を次年度に繰り越した。これは研究計画の変更ではなく研究費見積もりの誤差範囲と認識している。 本年度は合わせて研究計画調書記載の所期の目的の達成に向けて、再拡張性肺水腫モデルの構築を目指し、動物実験費用にやや重点をおいた支出を行っていく。
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Research Products
(7 results)