2012 Fiscal Year Research-status Report
レミフェンタニルの急性耐性と痛覚過敏 ―存在の是非と機序の解明―
Project/Area Number |
24592329
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
石井 秀明 新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (60529775)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河野 達郎 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (00313536)
PETRENKO ANDREY 新潟大学, 医歯学系, 助教 (30397153)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | レミフェンタニル |
Research Abstract |
本年度は、レミフェンタニルの痛覚過敏および急性耐性の現象の有無を明らかにするために、その実験方法の確立を目的とした。レミフェンタニルをマウスに持続投与するために、吸入麻酔薬セボフルランを吸入させ鎮静する手法をもちいた。しかしながら、セボフルランには鎮痛作用があるため高濃度吸入によって、レミフェンタニルの鎮痛効果を正確に評価できなくなる可能性がある。そのために、レミフェンタニル投与時の行動学的実験に影響を及ぼさないセボフルランの鎮静最低濃度を探求した。その結果、熱刺激による逃避行動においてセボフルラン1.5%は、3時間にわたり鎮痛効果に影響を及ぼすことなく鎮静を維持できることが判明した。さらに、セボフルラン吸入停止後は、速やかにその鎮静効果が失われた。このことから、適切な鎮静下でマウスの苦痛を最小限にしながら、レミフェンタニルを持続投与し、鎮痛効果、痛覚過敏および急性耐性の評価が可能となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
レミフェンタニルの持続投与法が確立された。さらに、Hot plate test等の行動実験にも着手し、成果を得ている。したがって、概ね順調に研究は進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
レミフェンタニルの単回および持続投与による急性耐性の評価を熱刺激および機械刺激による行動実験を行う。さらに、NMDA受容体拮抗薬であるケタミンをもちいて侵害受容反応の阻害要因の解明をおこなう予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
ラットおよび試料等の購入費、行動学的実験および解析の諸経費が研究を行うために今後も必要である。さらに、研究成果を社会に発信するために国内外の学会および学術雑誌で発表していく予定である。その為に研究費を使用する予定である。
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