2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24592350
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
山内 正憲 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (00404723)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
成松 英智 札幌医科大学, 医学部, 教授 (70295343)
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Keywords | 神経ブロック / 超音波画像 / 造影剤 / Thiel法固定遺体 / 解剖 / 麻酔 |
Research Abstract |
各種神経ブロックの技術およびその基礎的検討を,臨床および基礎での造影と色素投与後の解剖などにより,多角的に行っている. 1)大腿神経ブロック:単回投与法では効果が12-18時間程度であるため,満足度の高い効果時間を得るためにはカテーテルを留置する必要がある.しかし,カテーテル先端がどこに位置するかは不明であった.今回,Thiel法固定遺体で生体と同様の条件で検討した結果,大腿神経ブロック用カテーテルからの薬液の広がりには,3つのパターン,すなわち①鼠径部の大腿神経周囲にのみ広がる,②外頭側の腸骨稜方向の腸骨筋に沿って広がる,③内頭側の大腰筋外側に広がる,パターンがわかった.②,③の場合は外側大腿皮神経も同時にブロックされる可能性が高いことが,解剖所見によって明らかとなった. 2)坐骨神経ブロック Thiel法固定遺体の膝窩部坐骨神経において投与した薬液の長軸方向の広がりについて、X線用造影剤と超音波用造影剤(ソナゾイド)、および色素投与による肉眼解剖学的な所見を比較検討した。通常の著不音波画像では薬液の広がりを充分に可視化することは不可能であるが,ソナゾイドを用いた超音波画像での観察により、X線被爆することなく肉眼による直接の解剖学的観察と同様に薬液の広がりを観察可能な可能性があることが明らかとなった。 3)腹横筋筋膜面ブロック:Thiel法固定遺体で投与した色素入り薬液の広がりを解剖学的に明らかにし、臨床での投与量と効果範囲の関係についての適切な量を検討できることが明らかとなった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
3年目に論文発表と考えていたが,これまでの実績もあり関連論文が複数となり,直接の研究結果を国内外で発表することも多数回に及んだため,順調に進展している.
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Strategy for Future Research Activity |
・各研究について充分なサンプル数であるかを確認し,学会および論文として発表する. ・ソナゾイドの安全性について,動物研究を行い臨床使用が可能であるかを検討する. ・更なる研究の方向性について検討する.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
購入予定の消耗品が充足していたため.次年度併用額が発生した. 論文および学会発表の印刷代等,追加研究の消耗品,学会参加費に平成26年度分とあわせて使用する.
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Research Products
(13 results)