2013 Fiscal Year Research-status Report
人工呼吸器関連肺障害に対する二酸化炭素血症の保護作用機序解明と新規治療薬の開発
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24592353
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
有馬 一 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (20254295)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅井 清文 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (70212462)
祖父江 和哉 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90264738)
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Keywords | 人工呼吸器関連肺障害 |
Research Abstract |
1.当研究の動物実験計画は名古屋市立大学医学研究科動物実験委員会に申請し承認されている。 2. 平成24年度は各種機材のトラブルのため実験開始が12月になってしまい、平成24年度の計画の「1.マウス人工呼吸器関連肺障害モデルの確立」の開始が遅れた。その後、以前確立したモデルから、人工呼吸器の変更、麻酔薬の変更が必要であったため、安定したマウス人工呼吸器関連肺障害モデルの確立に時間を要したが最終的には安定したモデルを確立した。肺損傷は肺胞洗浄液中のBCAプロテインアッセイ法で測定されるたんぱく量とMPOアッセイ法にて測定される好中球の肺組織内浸潤を用いて評価した。また、肺組織標本での評価も同時に行った。 3.平成24年度の計画の「2.マウス人工呼吸関連肺障害モデルにおける肺胞洗浄液中のサイトカインの測定」を平成25年度に行った。IL-1、TNF-a、IL-6、KC、MIP-2などの各種サイトカインが継時的に、損傷依存的に上昇した。 4. 平成24年度の計画の「3.マウス人工呼吸関連肺障害モデルにおけるJAC-STAT経路の関与の解明」は各種タンパク質発現の測定に必要なPCR法、ウエスタンブロット法、ゲルシフトアッセイ法については予備実験を行い、測定可能であることが確認された。モデルにおける測定は「4.マウス人工呼吸関連肺障害モデルに対する高炭酸ガスの肺保護作用の確認」を行ってから施行する予定である。 5.「4.マウス人工呼吸関連肺障害モデルに対する高炭酸ガスの肺保護作用の確認」を平成25年度に行った。肺保護作用は炭酸ガス濃度と酸素濃度によって左右されることがわかった。現在各種条件を変更しながら肺保護作用の確認を行っているが、安定した保護作用が得られるモデルの条件設定に難渋している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
1.マウス用人工呼吸器のトラブルのため実験開始が平成24年12月になってしまったから。 2.人工呼吸器の変更、麻酔薬の変更が必要であったためマウス人工呼吸器関連肺障害モデルモデルの確立に難渋したから。 3. 安定した高炭酸ガスの肺保護作用が得られる条件設定に難渋しているから。
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Strategy for Future Research Activity |
1.「4.マウス人工呼吸関連肺障害モデルに対する高炭酸ガスの肺保護作用の確認」のための安定したモデル作成を継続する。 2.安定した肺保護作用を示すモデルが作成されたら「3.マウス人工呼吸関連肺障害モデルにおけるJAC-STAT経路の関与の解明」を行う。各種タンパク質発現の測定に必要なPCR法、ウエスタンブロット法、ゲルシフトアッセイ法の予備実験はすでに終了している。 3.「5.マウス人工呼吸関連肺障害モデルにおける各種阻害薬の肺保護効果の確認」、「6.ヒトにおける肺保護効果の確認」は上記研究が終了次第検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
実験が計画より遅れており、次年度に今年度予定した実験を行うため。 「3.マウス人工呼吸関連肺障害モデルにおけるJAC-STAT経路の関与の解明」を行うための各種タンパク質発現の測定に必要なPCR法、ウエスタンブロット法、ゲルシフトアッセイ法の実験試薬の購入にあてる。
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