2013 Fiscal Year Research-status Report
神経障害性疼痛治療薬の開発を目指した内因性カンナビノイドの疼痛抑制機序の全貌解明
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24592369
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
堀下 貴文 産業医科大学, 医学部, 講師 (40369070)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐多 竹良 産業医科大学, 医学部, 教授 (60128030)
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Keywords | 神経障害性疼痛 / 内因性カンナビノイド / アナンダマイド / 疼痛抑制機序の解明 / 新たな鎮痛薬開発 |
Research Abstract |
神経障害性疼痛に対する新たな鎮痛薬開発に貢献することを目的として、内因性カンナビノイドの疼痛抑制機序全貌を分子レベルで解明するための研究計画を立てた。①電気生理学的手法(アフリカツメガエル卵母細胞発現系による再構築系実験と神経細胞を用いた実験)による疼痛機序に関与する受容体・イオンチャネルに対する内因性カンナビノイドの影響解析、②神経障害性疼痛のモデルマウスに対する内因性カンナビノイドの疼痛抑制効果の解析、③ノックアウトマウス・神経障害性疼痛モデルマウスに対する内因性カンナビノイドの疼痛抑制効果の解析、である。 我々は、アフリカツメガエル卵母細胞発現系を用いた電気生理学的実験により、内因性カンナビノイドであるアナンダマイドが、疼痛発現機序への関与が示唆されている電位依存性ナトリウムチャネル(Nav)サブユニット、Nav1.2、Nav1.6、Nav1.7、Nav1.8の機能を抑制することを確認した。さらに、その抑制メカニズムが、Nav1.8を除くNav1.2、Nav1.6、Nav1.7に対しては使用依存性であることを発見し、これらの実験結果を論文としてまとめ、米国麻酔科学誌、Anesthesia and Analgesiaに掲載された(Anesth Analg 2014;118:554-62)。さらに、近年、疼痛機序に深く関与するとされる脊髄後根神経節において、成人の正常な状態ではほとんど発現の見られないNav1.3が、神経障害性疼痛の状態においては、その発現量が増加することが示され、Nav1.3と神経障害性疼痛との関わりが注目されている。そこで我々は、Nav1.3に対するアナンダマイドの影響解析を行った。その結果、アナンダマイドはNav1.3に対してはほとんど影響を及ぼさないことが確認された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究計画では、アナンダマイドの他に、その他の内因性カンナビノイド(2-AG、ノルダイン・エーテル、ビロドハマイン、NADA)の作用機序も行う予定であったが、アナンダマイド以外は現在入手するのが困難な状況にあるため、これらの薬物については研究遂行できていない。
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Strategy for Future Research Activity |
入手可能なアナンダマイドの作用機序について推進していく予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
残額で購入できる物品がなかったため、次年度使用とした。 次年度予算と合わせ、試薬の購入に使用する予定である。
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Research Products
(1 results)