2012 Fiscal Year Research-status Report
メタアナリシスの手法による筋層非浸潤性膀胱癌術後再発リスク分類日本版の作成
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24592387
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
樋之津 史郎 岡山大学, 大学病院, 准教授 (80323567)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤座 英之 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (70010486)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 膀胱癌 / リスク分類 / メタアナリシス |
Research Abstract |
日本で実施された筋層非浸潤性膀胱癌の予後を明らかにしている研究を検索した。データベースはMEDLINE(PubMed)と医学中央雑誌(医中誌Web)を用いた。検索結果をダウンロードし、抄録のある原著論文に限定し2つのデータベースで検索した結果の重複を整理した。同一研究の観察期間が違う論文である場合もあるため、今回の解析対象となる可能性の高い論文に関しては、本文に書かれている情報を精査し最終的に解析対象として抽出するデータを選択する。 加えて、個票データを取得可能な研究について、共同研究者の赤座英之教授の助言も得ながら個々の研究組織に連絡をとるための準備を始めた。 本研究で用いるメタアナリシスの手法について概略をまとめて、今後研究に協力を依頼することが予想される膀胱癌の研究会であるBCG注入療法研究会の教育講演で発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
主任研究者が、平成24年度から始まった日本泌尿器科学会による「膀胱癌診療ガイドライン」改訂作業における共同研究者に選ばれたことから、改訂版のガイドラインと整合性のある文献検索をする必要が生じた。平成24年度末現在、文献検索式の詳細な検討を行っている。当初の予定では1年目で対象となる研究を網羅的に文献検索して、対象となる研究を抽出する作業を行うことを予定していたが上記理由のためにガイドライン作成作業と並行して本研究の文献検索を行っている。 同様の理由で、個票データを用いた解析を行うための研究の抽出、その研究を実施した研究組織との交渉もガイドライン作成作業と並行して行っている。ガイドライン改訂版作成作業の共同研究者が主な臨床研究組織の重要な役職をつとめていることが多いため、ガイドライン作成の組織を活用して個票データ取得の手順を考慮する予定である。 上記の理由から平成24年度の研究においては、予備検索と主な研究の確認にとどまり、この作業を行うために必要なソフトウエアと機器の整備にとどまった。そのため研究者に依頼するための旅費執行やデータ入力のための事務職員雇用にはいたらなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
ガイドライン改訂作業と整合性をもった文献検索式を作成し、公表されている臨床試験の抽出を行う。PubMedと医中誌Webでの検索結果を併合し、重複している論文をチェックする。チェック後のリストをもとに、今回の研究における解析対象となる研究を選択する。その際には、同一研究対象に対する長期予後調査などの情報も考慮する。 抽出した研究のなかで、個票データを用いた解析のために情報提供可能かを問い合わせる対象を選択する。その際には共同研究者の赤座英之教授の助言を得る。そして、問い合わせ対象に連絡をとり、個人情報を削除した形でのデータ提供を依頼する。データ提供可能な研究組織があれば、データ保存の形式や提供の手順などについて詳細な手続きを確認する。 これらの研究の一部は平成24年度に計画していたものであり、可能な限り平成25年度の前半に網羅的検索と抽出作業を行い、年度後半にはデータ提供可能な研究組織の絞り込みとデータ提供に関する様々な交渉を行う予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
文献検索結果から、本文を詳細に読んで内容を吟味する必要のある論文を入手する。多くは電子媒体としてダウンロード可能と思われるが、一部冊子からの複写が必要な場合もあり得る。その場合、主任研究者の所属する岡山大学附属図書館が所蔵していない雑誌であったり、購入時期以外の巻であった場合は有料の複写サービスを利用する。 個票データ提供可能な研究組織があれば、その代表責任者やデータ管理者の施設を訪問し、本研究の意義と予想される研究成果を説明してデータの提供を依頼する。その際の国内旅費が発生する。また、様々な連絡のための通信費が発生する。 検索結果から、公表されている論文に掲載されたデータを用いて解析を行う場合は、抽出した論文からデータを転記する必要があり、その作業を行う事務職員に対する賃金が発生する。
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