2014 Fiscal Year Annual Research Report
Vav3遺伝子を治療標的としたホルモン抵抗性前立腺癌治療法の開発
Project/Area Number |
24592397
|
Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
野村 威雄 大分大学, 医学部, 客員研究員 (40347034)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三股 浩光 大分大学, 医学部, 教授 (60219714)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 低酸素 / Vav3 / アポトーシス / アンドロゲン受容体 |
Outline of Annual Research Achievements |
長期低酸素培養前立腺癌細胞(LNCaP/CH細胞)に対する低酸素誘導腫瘍遺伝子Vav3ノックダウンによるドセタキセル(DTX)作用増強効果を動物モデルにおいて解析した。LNCaP/CH-Luc細胞をヌードマウスに皮下移植し、移植後21日後からDTX10mg/kg、1回/週、経腹腔投与およびVav3 siRNA-アテロコラーゲン複合体1回/週、腫瘍内投与した。腫瘍径およびluciferase発光強度の変化をin vivoイメージングシステムで計量し、無治療コントロール群、Vav3 siRNA単独治療群、DTX単独治療群、DTX+siRNA治療群において比較した。同時に体重変化を測定し、有害事象の発生を検討した。まず予備実験によりVav3 siRNA-アテロコラーゲン複合体の投与量を2.5㎍に決定した。Vav3 siRNA単独治療群は無治療群と比較して有意に腫瘍増大速度の低下を認めたが腫瘍縮小効果はなかった。DTX単独治療群およびDTX+siRNA治療群では移植後42日目から腫瘍縮小効果が現れ、またDTX+siRNA治療群においてDTX単独治療群と比較して有意に腫瘍径の縮小を認めた。luciferase発光強度に関しても概ね腫瘍径の変化と同様であったが、腫瘍内部壊死による発光強度の減弱を認めた。移植後70日目に腫瘍を採取し、TUNEL法に加えKi67、Bcl-2、pAR、Vav3による免疫染色を施行し、腫瘍増殖およびアポトーシスを定量化した。siRNA治療群ではpAR発現量が低下しており、DTX治療によるアポトーシス誘導効果(TUNEL陽性増加、Bcl-2発現低下、Ki-67 index増加)に加えARを不活化することによる細胞死の誘導を認めた。 以上の結果からVav3遺伝子を治療標的とすることでAR活性が抑制されDTXのアポトーシス誘導効果を増強する可能性が示唆された。
|
Research Products
(3 results)
-
[Journal Article] The Vav3 oncogene enhances the malignant potential of prostate cancer cells under chronic hypoxia.2014
Author(s)
Hirai K, Nomura T, Yamasaki M, Inoue T, Narimastu T, Nakada C, Tsukamoto Y, Matsuura K, Sato F, Moriyama M, Mimata H.
-
Journal Title
Urologic Oncology: Seminars and Original Investigations
Volume: 32
Pages: 101-109
DOI
Peer Reviewed
-
-