2013 Fiscal Year Research-status Report
ホルモン耐性前立腺癌に対する核内受容体転写共役機構の解析と新規分子標的治療の開発
Project/Area Number |
24592402
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
橋本 良博 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 研究員 (40244561)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河合 憲康 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (20254279)
郡 健二郎 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (30122047)
中西 真 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (40217774)
林 祐太郎 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (40238134)
戸澤 啓一 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (40264733)
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Keywords | SRC-3 / PI3K/AKT/mTOR経路 / 分子標的治療 |
Research Abstract |
核内受容体転写共役活性化因子はリガンドが結合した核内受容体に会合し、ヒストンのアセチル化とクロマチン構造を修飾し、転写活性を調節する。前立腺癌がホルモン耐性を獲得する一因子として、アンドロゲン受容体の転写活性化因子に着目し、SRC-3が最もホルモン耐性前立腺癌組織での発現率が高いことを報告した。また、予備実験では、SRC-3高発現時に種々のgrowth factorによって活性化されるセリン・スレオニンキナーゼであるAKTが誘導された。PI3K/AKT/mTOR経路関連因子は分子標的薬のターゲットとしても開発されており、ホルモン耐性メカニズムへの関与が解明されれば、臨床応用に繋がると考える。 SRC-3によって増強的、抑制的に制御される遺伝子を同定するためにSRC-3/LNCaP stable cellを用いてマイクロアレイ解析を行った。SRC-3発現させた8時間後と24時間後では1081、504の遺伝子が増強され、719、379の遺伝子がそれぞれ抑制された。主に増強された遺伝子は細胞周期制御因子としてサイクリンD2、E2、M4、T2、CDC25A、AKTシグナル系としてIGF-I、IGF-II、IRS-1、IRS-2、PIK3CA、AKT1、NFkBシグナル系としてBIRC2、BIRC3、GADD45Bが各々認められた。 本研究では前立腺癌のホルモン耐性機構獲得における核内受容体転写共役活性化因子を介したPI3K/AKT/mTOR経路関連遺伝子の関与について解析し、分子標的治療に応用する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
SRC-3強制発現で誘導された遺伝子は細胞周期制御因子としてサイクリンD2、E2、M4、T2、CDC25Aが認められた。サイクリンE、CDC25Aはアンドロゲン受容体の転写活性を増強し、サイクリンDは抑制した。また、CDC25Aは前立腺癌組織内で高い発現が認められ、癌悪性度と相関していた。 SRC-3強制発現によりリン酸化AKTが誘導され、Rapamycin inhibitorにてリン酸化されたS6K1の発現が抑制されたことからPI3K/AKT/mTOR経路の下流はS6K1→S6へと繋がることが示唆された。
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Strategy for Future Research Activity |
SRC-3強制発現で誘導されたAKTシグナル系としてIGF-I、IGF-II、IRS-1、IRS-2、PIK3CA、AKT1のアンドロゲン受容体を介した転写活性と結合能、および下流遺伝子との関係を解析する。NFkBシグナル系であるBIRC2、BIRC3、GADD45Bについては、PI3K/AKT/mTOR経路とのクロストークを検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
SRC-3強制発現で誘導されたAKTシグナル系の細胞周期因子の解析は行ったが、IGF-I、IGF-II、IRS-1、IRS-2、PIK3CA、AKT1のアンドロゲン受容体を介した転写活性と結合能の解析が行えず必要試薬等の購入を延期した。 SRC-3強制発現で誘導されたAKTシグナル系であるIGF-I、IGF-II、IRS-1、IRS-2、PIK3CA、AKT1のアンドロゲン受容体を介した転写活性と結合能の解析、およびNFkBシグナル系であるBIRC2、BIRC3、GADD45BとPI3K/AKT/mTOR経路とのクロストークを解析するための試薬購入が必要である。また学会発表、論文発表するための費用を要する。
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Research Products
(6 results)