2014 Fiscal Year Annual Research Report
磁場誘導組織内加温法と免疫治療の融合による前立腺癌に対する新しい治療法の開発
Project/Area Number |
24592403
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
河合 憲康 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (20254279)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 猛 中部大学, 付置研究所, 教授 (10043324)
郡 健二郎 名古屋市立大学, その他部局等, 学長 (30122047)
戸澤 啓一 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (40264733)
佐々木 昌一 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (50225869)
内木 拓 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 研究員 (50551272)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 温熱治療 / 温熱免疫 / がん免疫 / 前立腺癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年(最終年度)では、本学IRB承認のもと、広く臨床の温熱治療で用いられる誘電加温装置「サーモトロンRF-8」( 以下RF-8) とMCLを組み合わせた新規温熱治療を試みた。人を対象としたMCLの標的臓器への局所注入を併用するRF-8による温熱治療である。主要エンドポイントは有害事象の有無。副次エンドポイントは前立腺腫瘍マーカー(PSA)の変化および免疫系指標の変化である。 【対象と方法】(対象) 標準治療が無効となった前立腺癌患者。そのうち2014年7月から2015年3月までに本臨床試験に同意した3名が対象。(プロトコル治療)1. 仙骨硬膜外麻酔下、超音波ガイド下で、前立腺左右の辺縁、中心および移行領域に1カ所ずつマグネタイト濃度30mg/mlのMCL 0.5mlを注入し、温度センサーをMCL注入部位近傍に挿入 2. RF-8の出力を調整し、前立腺の温度が43℃をとなるように30分間温熱治療を行う。 【結果】症例1:67 歳男性、cT3aN1M1bサーモトロンRF-8最大出力375W。最高温度38.5℃。治療前後PSA 123.8/205.3 ng/ml。治療前後IL-6 1.8/3.2pg/ml。症例2:72歳男性、cT3aN1M1bサーモトロンRF-8最大出力710W。治療前後PSA 123.8/205.3 ng/ml。治療前後IL-6 1.8/3.2pg/ml。最高温度41.5℃。症例3:78歳男性、cT3aN1M1bサーモトロンRF-8最大出力600W。治療前後PSA 0.91/1.12 ng/ml。治療前後IL-6 1.7/4.1pg/ml。最高温度40.8℃。3症例ともアレルギー、血液像、皮膚症状の有害事象は認めなかった。治療後のIL-6が高値であり、免疫系の活性が示唆された。
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Research Products
(1 results)