2012 Fiscal Year Research-status Report
膀胱癌に対する抗体検出に付随する新規腫瘍マーカーの解析
Project/Area Number |
24592408
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
松本 和将 北里大学, 医学部, 講師 (70306603)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 雄一 北里大学, 医療衛生学部, 教授 (30178793)
佐藤 威文 北里大学, 医学部, 講師 (50286332)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 膀胱癌 / プロテオーム解析 / スクリーニング |
Research Abstract |
獲得済みの膀胱癌特異的抗体、自己抗体が認識するタンパク質に対して、収集済みの多数例膀胱癌患者血清およ び腫瘍組織との反応性から、早期診断、抗癌剤感受性予測マーカーの獲得を遂行した。 ■樹立済み抗体を用いた患者血清との反応性の検討:シスプラチン耐性細胞株を複数樹立し、それらを免疫源に抗体を作製、元の感受性株と耐性株を免疫組織化学的スクリーニング法で両者に反応性の相違が認められた抗体を樹立。膀胱癌特異的抗体と患者血清との反応性と.血清からアルブミンと免疫グロブリンはカラムを用いて除いた後、20倍希釈でPVDF膜に所有のマイクロドットアレイヤーを用いドットした。Blocking剤で処理したPVDF膜は、樹立した単クローン性抗体の培養上清を用いての反応から、TBS-Tで洗浄後、HRP標識二次抗体との反応を行った。Dot Blot Chip System ver.4ソフトウエア(ダイナコム)上で解析し、全ての抗体に関してこの一次スクリーニングを実施。来年度に行う二次スクリーニングに持って行く抗体類を選択を現在も行なっている。膀胱癌組織との反応性はホルマリン固定した膀胱癌細胞株(grade 1細胞株RT-4, grade 2細胞株5637,grade 3細胞株T24, 転移巣より樹立されたTCCSUP)を用いて染色し臨床病理学的検討、予後との相関関係、単変量、多変量解析を行い、腫瘍マーカーとしての有用性を検討している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在までのところ概ね順調に研究は進行している。(80%) 膀胱癌特異的と考えられる腫瘍タンパクを8種類同定した。その8種類に関して現在スクリーニングを行なっている。今後、臨床病理学的所見や健常者、良性疾患症例と比較検討を行い、有用性を見いだす予定である。 計画書に記載し、昨年度までに研究があまり進行しておらず、現在開始しているものを以下に略記する。 ■血清中の自己抗体を利用した腫瘍関連抗原の同定:細胞株を二次元電気泳動しPVDF膜に転写後、展開された蛋白を用いて、膀胱癌症例での細胞異型度(grade)1から3までの患者血清、正常者血清を8名ずつ用いて一次抗体とし、網羅的に自己抗体が認識する腫瘍関連抗原を同定を行なう。このタンパク質をマイクロドットプロットアレイヤーを用いた膀胱癌患者血清中の蛋白質、自己抗体解析法で、一次スクリーニングを実施を行なっている。
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Strategy for Future Research Activity |
1.獲得した単クローン性抗体を用いた一次スクリーニング、患者血清を一次抗体として用いた腫瘍関連タンパク 質の一次スクリーニングの結果、健常人血清、非腫瘍性疾患患者血清と比較して、腫瘍特異的マーカーとして同定されたものについて、さらに多数例を用いて二次スクリーニングを行う。統計学的に有意であり、ROC curveからAUC値が0.7以上であるマーカーに関しては、さらに多数例の膀胱癌患者血清を用いて、単独で特定の膀胱癌の早期診断マーカーとして使用できるものか、複数のマーカーを組み合わせて使用することで診断できるか否かをバイオインフォマティクスの手法を用いて検討する。 2.同様の検討で、抗がん剤(シスプラチン)の感受性を指標に、治療前血清で抗がん剤の感受性を予測できるか否かを一次スクリーニング、二次スクリーニングと同様の方法で検討していく。早期診断に関する腫瘍関連タンパク質に関しては、精製タンパク質を用いて単クローン性抗体の作製を行うか、市販の抗体を購入して、膀胱癌組織マイクロアレイを用いて免疫染色する。 3.作製済みの単クローン性抗体が、昨年度の検討でホルマリン固定した膀胱癌細胞株4種類に特徴な染色性を示した場合、作製済みの膀胱癌組織マイクロアレイを用いてさらに免疫染色を行う。その結果から、得られた抗体の発現と臨床病理学的因子との関連性を統計学的に検討する。シスプラチン感受性との関連性が示唆された抗体に関しては、治療効果の明らかな抗がん剤治療前の膀胱癌組織を免疫染色し、抗がん剤感受性を予測できる抗体か否かを検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究費の大半は研究用消耗品に当てる。前年度と同じ内容の消耗品を購入予定である。また、研究成果発表のため、国内学会への参加費100千円と英文論文作成のため、外国語論文の校閲費と論文投稿料(別册、カラーページ印刷代)として200千円を計上している。
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Research Products
(11 results)
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[Presentation] Systemic T-cell activation following neoadjuvant in situ gene therapy in high-risk prostate cancer patients
Author(s)
Takefumi Satoh,Makoto Kubo,Ken-ichi Tabata,Shinji Kurosaka,Kazumasa Matsumoto,Tetsuo Fujita Fumiya Obata,Yasutomo Nasu,Hiromi Kumon,Dov Kadmon,Malcolm K Brenner,Timothy C Thompson,Shiro Baba
Organizer
107th Annual Meeting American Urological Association
Place of Presentation
Atlanta,USA
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