2013 Fiscal Year Research-status Report
膀胱癌に対する抗体検出に付随する新規腫瘍マーカーの解析
Project/Area Number |
24592408
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
松本 和将 北里大学, 医学部, 講師 (70306603)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 雄一 北里大学, 医療衛生学部, 教授 (30178793)
佐藤 威文 北里大学, 医学部, 講師 (50286332)
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Keywords | 膀胱癌 / プロテオーム解析 / スクリーニング |
Research Abstract |
獲得した単クローン性抗体を用いた一次スクリーニング、患者血清を一次抗体として用いた腫瘍関連タンパク質の一次スクリーニングの結果を健常人血清、非腫瘍性疾患患者血清と比較して、腫瘍特異的マーカーとして同定されたものについて、さらに多数例を用いて二次スクリーニングを行う。統計学的に有意であり、ROC curveからAUC値が0.7以上であるマーカーに関しては、さらに多数例の膀胱癌患者血清を用いて、単独で特定の膀胱癌の早期診断マーカーとして使用できるものか、複数のマーカーを組み合わせて使用することで診断できるか否かをバイオインフォマティクスの手法を用いて検討した。 本年度は20種の膀胱癌関連蛋白を血清中より検出することができた。現在、さらにスクリーニングを進めている。 抗がん剤(シスプラチン)の感受性を指標に、治療前血清で抗がん剤の感受性を予測できるか否かを一次スクリーニング、二次スクリーニングと同様の方法で検討し、早期診断に関する腫瘍関連タンパク質に関しは、精製タンパク質を用いて単クローン性抗体の作製を行うか、市販の抗体を購入して、膀胱癌組織マイクロアレイを用いて免疫染色を行った。作製済みの単クローン性抗体が、昨年度の検討でホルマリン固定した膀胱癌細胞株4種類に特徴な染色性を示した場合、作製済みの膀胱癌組織マイクロアレイを用いてさらに免疫染色を行った。その結果から、得られた抗体の発現と臨床病理学的因子との関連性を統計学的に検討を行ったところ、シスプラチン感受性との関連性が示唆された抗体に関しては、治療効果の明らかな抗がん剤治療前の膀胱癌組織を免疫染色し、抗がん剤感受性を予測できる抗体か否かを検討した。シスプラチン感受性に関する抗体に関して実際の臨床検体(病理組織や血清)を用いて現在も検討を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
膀胱癌特異的と考えられる腫瘍タンパクを20種類同定した。その20種類に関して現在スクリーニングを行なっている。引き続き、臨床病理学的所見や健常者、良性疾患症例と比較検討を行い、有用性を見いだす予定である。 継続した研究の進行度についてを以下に略記する。 ■血清中の自己抗体を利用した腫瘍関連抗原の同定:一次スクリーニングを行って有用な血清中の蛋白に関して、二次スクリーニングを行い、現状の20種の蛋白を選択した。シスプラチン感受性に関する蛋白も現在二次スクリーニングを行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
1.獲得した新規蛋白質20種に関してさらにスクリーニングを行う。実際の患者血清中での発現を検討する。 2.抗がん剤(シスプラチン)の感受性を指標に、治療前血清で抗がん剤の感受性を予測できるか否かを上記同様に検討していく。早期診断に関する腫瘍関連タンパク質に関しては、精製タンパク質を用いて単クローン性抗体の作製を行うか、市販の抗体を購入して、膀胱癌組織マイクロアレイを用いて免疫染色する。 3.作製済みの単クローン性抗体が、昨年度の検討でホルマリン固定した膀胱癌細胞株4種類に特徴な染色性を示した場合、作製済みの膀胱癌組織マイクロアレイを用いてさらに免疫染色を行う。その結果から、得られた抗体の発現と臨床病理学的因子との関連性を統計学的に検討する。シスプラチン感受性との関連性が示唆された抗体に関しては、治療効果の明らかな抗がん剤治療前の膀胱癌組織を免疫染色し、抗がん剤感受性を予測できる抗体か否かを検討する。研究費の大半は研究用消耗品に当てる。前年度と同じ内容の消耗品を購入予定である。また、研究成果発表のため、国内学会への参加費100千円と英文論文作成のため、外国語論文の校閲費と論文投稿料(別册、カラーページ印刷代)として200千円を計上している。さらに、新規蛋白に関しては特許申請を行う予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
使用予定抗体の製造の遅れにより、研究に遅延がみられた。また、国内外の出張旅費を申請していなかったことも次年度使用額が生じた理由である。 単クローン性抗体のスクリーニングを行うための抗体準備を早期に行い、腫瘍特異的マーカーの同定を行う。研究成果を国内外での学会にて発表を精力的に行い、論文とする。
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[Journal Article] Diabetes mellitus without metformin intake is associated with worse oncologic outcomes after radical nephroureterectomy for upper tract urothelial carcinoma2014
Author(s)
M. Rieken,E. Xylinas,L. Kluth,Q.-D. Trinh,R.K. Lee, H. Fajkovic,G. Novara,V. Margulis,Y. Lotan, J.I. Martinez-Salamanca,K. Matsumoto,C. Seitz, M. Remzi,P.I. Karakiewicz,D.S. Scherr,A. Briganti, A. Kautzky-Willer,A. Bachmann,S.F. Shariat
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Journal Title
European Journal of Surgical Oncology
Volume: 40
Pages: 113-120
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Impact of Smoking on Oncologic Outcomes of Upper Tract Urothelial Carcinoma After Radical Nephroureterectomy2013
Author(s)
Michael Rink,Evanguelos Xylinas,Vitaly Margulis, Eugene K. Cha,Behfar Ehdaie,Jay D. Raman,Felix K. Chun,Kazumasa Matsumoto,Yair Lotan,Helena Furberg, Marek Babjuk,Armin Pycha,Christopher G. Wood,Pierre I. Karakiewicz,Margit Fisch,Douglas S. Scherr,Shahrokh F. Shariat
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Journal Title
EUROPEAN UROLOGY
Volume: 63
Pages: 1082-1090
DOI
Peer Reviewed
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