2014 Fiscal Year Annual Research Report
前立腺癌手術における的確な神経温存のための光音響画像化技術の有用性の検証
Project/Area Number |
24592418
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Research Institution | National Defense Medical College |
Principal Investigator |
堀口 明男 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, 病院, 講師 (20286553)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石原 美弥 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, その他部局等, 教授 (30505342)
浅野 友彦 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, その他部局等, 教授 (40167226)
平沢 壮 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, その他部局等, 助教 (60583086)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 前立腺癌 / 神経温存 / 光音響画像 / 画像診断 |
Outline of Annual Research Achievements |
超音波断層装置にレーザー光を付加した光音響画像化技術は、光と超音波の長所を融合したハイブリッドモダリティーである。ヘモグロビンの吸収波長にレーザーを設定することで、造影剤を使用することなく微細な血管網の画像化が可能であるが、医療機器は世界で未だに開発されていない。我々は本研究期間中に、実臨床で使用されるプローベと同一形状のリニアプローベと経直腸用プローベを有する、世界初となる光音響画像断層撮影実験機を開発し、神経温存根治的前立腺全摘除術における神経血管束のイメージングの有用性を検討した。計16例の外科的切除された前立腺組織に対して、光音響リニアプローベ用いて前立腺周囲組織の光音響画像を撮像した。神経血管束の局在と一致する前立腺後外側に強い光音響シグナルを検出した。さらに、摘出標本のパラフィン包埋切片を用いて抗CD31抗体、抗S-100抗体による二重染色を行い、神経血管束内の微小血管内皮細胞と神経細胞の局在を検討したところ、光音響シグナル検出部位に密な微小血管像を認め、神経細胞との共在が確認された。さらに、8例の外科的切除例を対象に光音響経直腸光音響プローベを用いて、術中に神経血管束のイメージングを行った。いずれの症例においても、光音響画像を併用することにより、通常の超音波よりも神経血管束の構造が明瞭に認識された。以上の結果から、光音響画像技術は神経温存前立腺全摘術の術中イメージングに有用と考えられた。
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Research Products
(1 results)