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2012 Fiscal Year Research-status Report

アロ免疫によるマウス流産モデルに対する免疫学的介入の研究

Research Project

Project/Area Number 24592485
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionNihon University

Principal Investigator

相澤 志保子  日本大学, 医学部, 助教 (30513858)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 早川 智  日本大学, 医学部, 教授 (30238084)
Project Period (FY) 2012-04-01 – 2015-03-31
Keywords不育症 / マウスモデル / 生殖免疫 / 寄生虫
Research Abstract

妊娠維持に関わる免疫応答の解析を目的として、流産モデルマウスを用いて以下の研究を行った。
1、柴苓湯は、不育症患者に対し、広く使用されている漢方薬の一つである。我々は、既に流産モデルマウスにおいても、柴苓湯の流産抑制効果を確認している。その流産抑制のメカニズムを解析するために、以下の実験を行った。CBA/Jメスマウスに柴苓湯を経口投与し、DBA/2Jオスマウスと交配させ、妊娠7.5日目に流産を誘導するためにpoly(I:C)を腹腔内投与した。妊娠14.5日目に解剖し、胎盤・脱落膜の組織学的検討を行った。その結果、対照群と比較して、柴苓湯群ではアポトーシス細胞の減少を認めた。この結果より、柴苓湯は、胎盤・脱落膜細胞のアポトーシスを抑制することにより、十分な胎盤形成をうながすため、流産を抑制する可能性が示唆された。
2、われわれは、マウスを宿主としない寄生虫Dirofilaria immitis由来のタンパク抗原が免疫調節機能を有することを明らかにし、そのリコンビナントタンパクに流産抑制効果があることを報告した。平成24年度にはマウスを宿主とする寄生虫Nippostrongylus brasiliensis (Nb)の抽出物についても、同様に検討を行った。Nbの抽出物をCBA/Jメスマウスに経口投与後にDBA/2Jオスマウスと交配させ、妊娠7.5日目に流産を誘導するためにpoly(I:C)を腹腔内投与した。妊娠14.5日目に解剖し、流産率を計算した。その結果、予想に反し、Nb投与群では対照群と比較し、流産率の改善を認めなかった。母体の抑制性Tリンパ球数をフローサイトメーターで検討したが、両群で差を認めなかった。寄生虫種により、異なった免疫制御作用があると考えられた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

妊娠における免疫寛容をアロ免疫によるマウス流産モデルで解析し、その破綻による流産・不育症に対する免疫学的介入を研究することが我々の研究課題である。これまでに、Dirofilaria immitis由来のリコンビナントタンパク (rDiAg)が母体の免疫を調節し、流産を抑制することが明らかであったため、マウスを宿主とする寄生虫Nippostrongylus brasiliensis (Nb)の抽出物についても、同様に検討を行ったが、予想に反して流産の抑制効果が見られなかった。当初の予定ではNb投与妊娠マウスにおける免疫学的解析を進める予定であったが、既に効果が確認されているrDiAg投与妊娠マウスの免疫学的解析を改めて行うことにした。マルチカラーの解析ができるフローサイトメーターを借用することが可能になったため、さらに詳細な検討を進めている。

Strategy for Future Research Activity

異系交配マウスによるマウス流産モデルを用いて、妊娠に関わる免疫応答について解析を進める。具体的には、同系交配マウスを対照群として、異系妊娠マウスの胎盤における免疫担当細胞(NK細胞)の解析をすすめる。特に、近年流産との関わりが推測されているIL-22を産生するNK細胞についてフローサイトメーターを使用して解析する。さらに、腸管や腟内の細菌叢が妊娠に与える影響を検討する。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

平成25年度の研究費は、実験動物(マウス)の購入、実験用の試薬・消耗品の購入、マウスの飼育を行う動物飼育室の使用料、病理組織標本の作成費などに使用する予定である。実験用の試薬としては、フローサイトメトリー用あるいは免疫組織染色用の抗体、poly(I:C)、LPS、培養液などを購入予定である。消耗品としては、チューブ、ピペット、マイクロピペット用のチップなどを購入予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2012

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] アロ免疫による流産マウスモデルに対する新たな治療戦略と免疫学的解析2012

    • Author(s)
      相澤志保子、早川 智
    • Organizer
      第40回日本臨床免疫学会総会
    • Place of Presentation
      東京(新宿)
    • Year and Date
      20120927-20120929

URL: 

Published: 2014-07-24  

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