2014 Fiscal Year Annual Research Report
アロ免疫によるマウス流産モデルに対する免疫学的介入の研究
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24592485
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
相澤 志保子 日本大学, 医学部, 准教授 (30513858)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
早川 智 日本大学, 医学部, 教授 (30238084)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 母児免疫寛容 / 不育症 / 流産 / 自然リンパ球 / 制御性B細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
妊娠維持に関わる母児免疫寛容のメカニズムを解明することを目的に、妊娠マウスもしくは流産モデルマウスを用いて以下の研究を行った。 平成25年度までに、子宮内免疫担当細胞としてナチュラルキラー細胞(NK細胞)と制御性T細胞(Treg)の解析を行ったが、流産群と流産治療-抑制群との間で明らかな差を認めなかった。この結果をふまえて、平成26年度には妊娠子宮内の免疫担当細胞を詳細に検討するため、同系もしくは異系の妊娠マウス(CBA×CBA、CBA×DBA、C57BL/6×CBA、CBA×C57BL/6)を妊娠7日目もしくは14日目に解剖し子宮内の免疫担当細胞を分離した。また、非妊マウスにおいても同様に子宮内免疫担当細胞を分離した。子宮内の免疫担当細胞の分離においては、これまでの方法を見直し、酵素の使用、ホモジナイズの方法等を検討して条件の至適化を行った。同時に脾臓、腸間膜細胞、リンパ節からも免疫細胞を分離した。細胞は蛍光抗体で標識し、マルチカラーフローサイトメーターを用いて検討した。その結果、妊娠子宮内にはTregの他にも制御性B細胞やNK細胞以外の自然リンパ球が存在することが明らかになった。また、非妊時に比べ、妊娠時にはそれらの細胞の増加がみられた。今後はそれらの細胞の機能(サイトカイン産生能、ノックアウトマウスにおける妊娠・流産率の検討など)と、流産抑制効果を有するDirofilaria immitis由来のリコンビナントタンパク(rDiAg)の関与の検討を予定している。
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Research Products
(1 results)