2014 Fiscal Year Annual Research Report
卵巣明細胞腺癌に対するFGFR2を標的とした新規治療法の開発
Project/Area Number |
24592517
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
板持 広明 鳥取大学, 医学部, 准教授 (20314601)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
紀川 純三 鳥取大学, 医学部附属病院, 教授 (00177784) [Withdrawn]
佐藤 慎也 鳥取大学, 医学部附属病院, 助教 (10423261)
佐藤 誠也 鳥取大学, 医学部附属病院, 助教 (30621007)
原田 省 鳥取大学, 医学部, 教授 (40218649)
島田 宗昭 鳥取大学, 医学部, 講師 (40362892)
千酌 潤 鳥取大学, 医学部附属病院, 医員 (70467702)
大石 徹郎 鳥取大学, 医学部附属病院, 講師 (80359877)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 卵巣明細胞腺癌 / FGFR2 |
Outline of Annual Research Achievements |
卵巣明細胞腺癌112例から手術時に得られた組織検体を用い、免疫組織化学にてFGFR2やその下流のシグナル伝達経路およびARID1A蛋白発現を検討した。その結果、腫瘍組織中のFGFR2蛋白発現は96%の症例で観察されたものの、ARID1A蛋白は39%の症例で欠失していた。これらの蛋白染色強度と進行期ならびにPI3K/Akt/mTOR経路の蛋白染色強度との間に関連はみられなかった。また、累積5年生存率はFGFR2蛋白の中および高発現群では54%であり、無および低発現群の79%に比して有意に低かった。多変量解析の結果、FGFR2蛋白発現強度は進行期とともに独立予後因子であった。一方、I/II期症例ではARID1A蛋白欠失例の累積5年生存率は74%であり、陽性例の91%に比して有意に低かった。多変量解析の結果、ARID1A蛋白発現の有無は臨床進行期とともに独立予後因子であった。新鮮凍結組織検体が得られた13例では、FISHによりFGFR2遺伝子発現を検索した。その結果、すべての症例で2倍以上の遺伝子発現増幅がみられた。 基礎的検討では、FGFR2蛋白は明細胞腺癌由来細胞株11株中8株に強発現していた。明細胞腺癌株に対するFGFR阻害剤であるPD173074のIC50は、FGFR2強発現株で低発現株に比して有意に低かった。また、FGFR阻害剤添加によりpAktおよびpERK蛋白発現が抑制されるとともに、細胞周期のG1期停止が観察された。 FGFR2およびARID1A蛋白発現が予後予測マ-カ-となり得ることを突き止めた。さらに、FGFR2制御による新たな治療法開発の可能性を示した。以上の成績から、難治性の卵巣明細胞腺癌においてFGFR2とARID1Aは重要なバイオマーカーであり、FGFR2経路を標的とした新規治療戦略による予後改善が期待される。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Checkpoint kinase inhibitor AZD7762 overcomes cisplatin resistance in clear cell carcinoma of the ovary.2014
Author(s)
Itamochi H, Nishimura M, Oumi N, Kato M, Oishi T, Shimada M, Sato S, Naniwa J, Sato S, Kudoh A, Kigawa J, Harada H.
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Journal Title
Int J Gynecol Cancer
Volume: 24
Pages: 61-69
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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[Presentation] Fibroblast growth factor receptor 2 is associated with poor overall survival in clear cell carcinoma of the ovary and may be a novel therapeutic approach.2015
Author(s)
Itamochi H, Oumi N, Oishi T, Taniguchi F, Shoji T, Saga Y, Fujiwara H, Shimada M, Sugiyama T, Suzuki M, Kigawa J, Harada T.
Organizer
106th Annual Meeting of the American Association for Cancer Research
Place of Presentation
フィラデルフィア(アメリカ合衆国)
Year and Date
2015-04-21
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