2014 Fiscal Year Annual Research Report
難治性卵巣がんの新規増幅遺伝子NAC1を標的とした治療法の開発
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24592518
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
中山 健太郎 島根大学, 医学部, 講師 (70346401)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 卵巣癌 / 分子標的治療 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.NAC1のホモダイマー阻害 ホモニ量体で機能するNAC1の、ダイマー形成を阻害することで、NAC1の機能を抑制出来ることを発見した。さらに、ダイマー形成ドメインであるBTBドメイン内の、ホモダイマー形成に最も重要なアミノ酸を同定した。このアミノ酸をアラニンに置換したものではホモダイマー形成が完全に阻害されることから、このアミノ酸残基をターゲットとした創薬開発を進めている。
2.NAC1の核移行シグナルの阻害 また、新たな創薬のストラテジーとして、NAC1の核移行シグナルに着目した。NAC1には種を超えて核移行シグナル (NLS) が存在し、NLS依存的に核移行することを発見した。さらにNAC1の機能発現が核移行に依存していることも発見した。内在性のNAC1をsiRNA処理するとGADD45GIP1の発現が見られるが、siRNA耐性のNAC1を遺伝子導入し、NAC1 siRNAで処理しても、GADD45GIP1発現は見られず、NAC1の機能はレスキューされた。さらに、siRNA耐性でかつ核移行シグナルに変異を入れたNAC1は、siRNAによる内在性NAC1の機能阻害をレスキューできなかった。即ち、核移行シグナルの変異体NAC1は核移行が出来ず、下流遺伝子であるGADD45GIP1の発現を抑制できなかった。以上の結果よりNAC1の核移行シグナル阻害は創薬へ繋がる可能性が示された。
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Research Products
(5 results)