2013 Fiscal Year Research-status Report
網羅的マイクロRNA解析を利用した卵巣癌に対する新規TC療法の効果予測因子の探索
Project/Area Number |
24592527
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
長谷川 幸清 埼玉医科大学, 医学部, 准教授 (30534193)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江口 英孝 埼玉医科大学, 医学部, 准教授 (00260232)
和田 智 埼玉医科大学, 医学部, 助教 (80438837)
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Keywords | 癌 / 遺伝子 / 発現制御 |
Research Abstract |
卵巣がんはもっとも死亡率の高い婦人科がんであり、なかでも腹膜播種を伴う進行期ではプラチナ製剤、タキサン製剤の誕生により生存率の改善はある程度確認できたものの、多くの場合2年以内に再発しやがては化学療法耐性となり予後はきわめて不良である。そのため新しい治療法の開発や、臨床上有用なバイオマーカーの発見、さらには新規治療標的の同定は急務である。卵巣癌根治切除不能例に対するTC療法の新規投与法(dose-dense Paclitaxel/Carboplatin腹腔内投与併用療法)の有用性と安全性に関する予測因子を、外科手術組織を用いて網羅的マイクロRNA発現解析を行い、奏効性ならびに有害事象との関連を明らかにする。さらにすでに行った網羅的 遺伝子発現解析とあわせて総合的な解析を行い、新規効果予測因子あるいは新規分子標的候補分子の検討を遺伝子発現解析ならびに培養細胞を用いたin vitro実験により行う。当該年度においては臨床検体の収集を継続し、患者情報および臨床病理学的情報、ならびに治療経過について統一しCRFを用いて集約し、これに基づき現時点での臨床データベースを作成した。卵巣漿液性腺癌40例、対照として漿液性境界悪性腫瘍4例、正常卵巣4例より、small RNAを含む分画でtotal RNA を抽出し、bioanalyzerでquality control を行った。続いて、マイクロRNAマイクロアレイを用いて網羅的な発現解析をアレイ画像情報解析用ソフトGeneSpring GXを用いて標準化を行った。その候補から、マイクロRNAの発現が増加しかつmRNAの発現が低下しているもの、あるいはマイクロRNAの発現が低下しかつmRNAの上昇を認めるものを選び出し、プラチナ耐性あるいは感受性を規定するマイクロRNAを群を特定した。現在はそのバリデーション中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成25年度に計画していた研究内容に関しては、検体の収集の継続、臨床情報のデータベース作成、臨床サンプルの処理、マイクロアレイ解析も予定通り施行可能であった。アレイ画像情報を発現解析用ソフトGeneSpring GXを用いて標準化を行い、アレイ解析もほぼ終了した。その候補から、マイクロRNAの発現が増加し、かつmRNAの発現が低下しているもの、あるいはマイクロRNAの発現が低下しかつmRNAの上昇を認めるものを選び出し、プラチナ耐性あるいは感受性や予後を規定するマイクロRNAを群を特定した。現在はそのバリデーションを行っている。候補mRNA群も同時に特定している。テストサンプルでのバリデーションがまだ進行中であるため、予定よりはやや遅れているが、おおむね順調に進行、達成していると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
今回の結果から卵巣癌において新しい機能性分子群であるマイクロRNAが臨床マーカーとして利用できる可能性を探る。今回の網羅的マイクロRNA解析の結果を、種々の臨床データと比較し、さらに網羅的遺伝子発現解析ならびに分子腫瘍学・バイオインフォマティクスの手法を用いて進行期卵巣がんに対するTC療法の新規投与法(dose-dense Paclitaxel/Carboplatin腹腔内投与併用療法)の有用性と安全性に関する予測因子を明らかにし、臨床マーカーとしての有用性について検討する。現在のアレイ結果から、プラチナ感受性あるいは耐性に特徴的な発現パターンを示す遺伝子群をとらえられており、バリデーションのうえ、現在すでに症例集積した研究と別コーホートの症例についても発現解析を追加して検討する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
候補遺伝子群のマイクロRNAアレイ解析およびmRNAの発現解析の統合解析に時間が予想よりもかかり、そのバリデーションを行っている最中のため、それにあてる費用の一部をまだ使用していない状況である。 平成25年度に検証実験がすべて終了しなかったため、検証が施行できなかった候補遺伝子のバリデーションを行うためのqPCRの費用とし今後て使用する予定である。
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Research Products
(8 results)
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[Journal Article] Antibody-Based Tumor Vascular Theranostics Targeting the Human Endosialin/TEM1 In Vivo.2014
Author(s)
Li C, Chacko AM, Hu J, Hasegawa K, Swails J, Grasso L, El-Deiry WS, Nicolaides N, Muzykantov VR, Divgi CR, Coukos G.
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Journal Title
Cancer Biol Ther.
Volume: 15
Pages: 443-51
DOI
Peer Reviewed
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