2012 Fiscal Year Research-status Report
聴性定常反応と睡眠脳波を応用した新しい他覚的聴力検査法の開発
Project/Area Number |
24592540
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
伊藤 吏 山形大学, 医学部, 助教 (50344809)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
窪田 俊憲 山形大学, 医学部, 非常勤講師 (80536954)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 聴性定常反応 / 睡眠深度 / 小児難聴 / 他覚的聴力検査 |
Research Abstract |
小児難聴の他覚的聴力検査には睡眠下の聴性定常反応AASRを利用した検査が行われるが、反応の性質、特に睡眠との関係については不明である。より正確で有効な精密聴力検査を行うために、聴性定常反応と睡眠深度の関係について解明し、さらには聴性定常反応と睡眠脳波の両者を応用した新しい他覚的聴力検査システムを開発することが本研究の目的である。 平成24年度はASSR 反応閾値と睡眠ステージの関係を解明するために、ASSRと睡眠脳波を同時測定し、睡眠ステージと反応閾値の関係について検討した。プログラム作成ソフトウェア、Lab VIEW (National Instrument)をもちいて我々が独自に開発したASSR 解析システムと市販の睡眠ポリグラフィ(ソムノトラックプロ、フクダ電子)を用いて、聴力正常成人を被験者とし睡眠脳波とASSR を同時測定し、ASSR 反応閾値に対する睡眠ステージの影響について検討した。この結果、被験者の1kHzの聴力レベルとASSR反応閾値の差はステージW(閉眼覚醒)およびステージ1(まどろみ)で大きいのに対しステージ3+4(深睡眠)、REM睡眠で小さかった。特にWとステージ3+4およびREM、ステージ1とステージ3+4の間には有意差を認めた。この結果より、ASSRの結果から聴力レベルを推定する際には睡眠ステージを考慮する必要があると考えられた。 この方法は、二つの検査機器を併用し、両者の結果を検査後にすり合わせる方法で、データの解析が煩雑である。さらに平成24年度は乳幼児の精密聴力検査を行う際にASSRと睡眠深度を同時に測定し、ASSRの反応閾値を睡眠ステージにより補正して聴力を推定できるようなシステムの開発に着手した。既存のシステムでは記録できるチャンネル数が不十分であるため、8チャンネルの記録ができる機器を新たに導入し、システムを開発を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
聴性定常反応閾値と睡眠ステージの関係についての検討は計画通りに進んでいるが、睡眠脳波測定システムの開発については、ハードウエアは構築できたが、脳波から睡眠ステージを自動解析するプログラムの作成には専門的な知識が必要であり、準備を要するためやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
睡眠ステージ自動解析のプログラムの開発にあたって、睡眠脳波の専門家への協力依頼、またプログラム作成についてはプログラム開発企業への協力を検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
プログラム開発企業への協力依頼のために使用する予定である。
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