2012 Fiscal Year Research-status Report
頭頸部癌におけるEGFRパスウェイ分子の遺伝子変異とタンパク質立体構造変化
Project/Area Number |
24592587
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
本間 明宏 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (30312359)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
畠山 博充 北海道大学, 大学病院, 助教 (10455652)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 頭頸部癌 / EGFR / SNPアレイ |
Research Abstract |
当該年度は頭頸部正常扁平上皮および癌組織からのタンパク質抽出と、SNPアレイ発現解析を中心に研究をおこなった. 頭頸部癌組織からタンパク質を抽出し、抽出したDNAをSNPアレイにて発現解析を行い、EGFRパスウェイの代表的な分子についてのmutationのデータを収集した。そのデータを、バイオインフォマティクスアプローチにて統計解析し、遺伝子異常をクラスタリングした。当該分子についてはタンパク構造解析を行い、シグナル伝達に対する影響を検討し、頭頸部癌細胞株を用いて臨床検体同様の遺伝子変異を導入し、分子標的薬に対する感受性の変化の確認がとれた。 生検、手術で得られた検体を凍結保存したものを、-20度の状態で凍結切片を作製しヘマトキシリン・エオジン染色後、病理医により光学顕微鏡下にその組織型を確認し、さらに連続切片をヘマトキシリン染色のみ行いLaser microdissection法を用いて当該組織のみを採取し、DNA, mRNA, タンパク質をそれぞれ抽出した。抽出したDNAはSNParrayにて展開させ、膨大な量のバイオインフォマティクスアプローチにより解析をおこなった。従来の多変量解析のほか、階層的クラスター分析、機械学習法、自己組織化写像法を用いて検体の組織特異性、臨床的背景に応じて変化する分子を遺伝子変異に合わせて層別化した. データ、サンプルの収集が順調に進んでおり、これらを基に本研究をさらに詳細に検討する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在のところサンプルは順調に収集されており、これらから抽出されたDNA,RNA,タンパク質の品質、量ともに解析に十分である。現在のところ、全体を通しての解析は終了していないが、サンプルごとのデータが揃い次第、俯瞰的な視点から解析を行う予定である.
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Strategy for Future Research Activity |
収集した膨大なサンプル、データをもとに遺伝子組み込みによる当該分子の機能解析をおこなう。 頭頸部癌細胞株を用い、当該する遺伝子変異を組み込む。これに伴うシグナル伝達に関する分子の発現・及び活性の変化を定量する。さらにはフローサイトメトリーを用いて細胞周期などに与える影響等の機能を評価する。 また核磁気共鳴装置によるタンパク質立体構造の解明をおこなう。 立体構造情報を知る手段としてNMR法を用いる。溶液状態における立体構造はもとより、薬剤や他のタンパク質との相互作用をアミノ酸残基レベルや原子レベルで解析する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
順調にDNA、RNAサンプルが収集されているものの、特異度が高くより簡易な検査方法を検討中であり、解析のためのSNPアレイ(50検体)、試薬類は次年度に購入予定である。また国際学会・国内学会に出席し、最新の情報収集を行うとともに、発表及び論文投稿のための準備もおこなう。
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[Journal Article] オピオイドによる難治性の嘔気とめまいに対してヒスタミンH1受容体拮抗薬とペロスピロンの併用が有効であった2症例.2012
Author(s)
長田貴之, 柴山良彦, 熊井正貴, 山田武宏, 笠師久美子, 倉本倫之介, 洲崎真吾, 赤澤 茂, 真栄田裕行, 坂下智博, 折舘伸彦, 本間明宏他.
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Journal Title
医療薬学
Volume: 38
Pages: 51-55
Peer Reviewed
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[Presentation] <Symposium>head and neck cancer「Superselective intra-arterial chemotherapy with concurrent radiotherapy for sinonasal malignant tumors.
Author(s)
Homma A, Oridate N, Sakashita T, Yoshida D, Onimaru R, Tsuchiya K, Hatakeyama H, Mizumachi T, Kano S, Shirato H, Fukuda S
Organizer
The 14th Japan-Korea Joint Meeting of Otorhinolaryngology-Head and Neck Surgery
Place of Presentation
京都ホテルオークラ(京都市)
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