2014 Fiscal Year Annual Research Report
TRUE gene silencing法による頭頸部癌増殖抑制の試み
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24592588
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
折舘 伸彦 横浜市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90312355)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梨本 正之 新潟薬科大学, 公私立大学の部局等, 教授 (30228069)
田村 正人 北海道大学, 歯学研究科(研究院), 教授 (30236757) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 頭頸部癌 / 頭頸部癌治療 / 化学療法併用放射線治療 / 低侵襲 / heptamer型sgRNA / TRUE gene silencing法 / RNA干渉 |
Outline of Annual Research Achievements |
頭頸部癌は世界では年間50万人以上が罹患し,日本では年間およそ1万人以上が罹患している.現在,頭頸部癌の治療としては手術,放射線治療,化学治療の3つがあり,これらを複合的に組み合わせている各治療法の進歩は認められるものの,予後に関しては、この20年で著しい改善は認められていない.その原因のひとつとして頭頸部癌の化学治療抵抗性が挙げられる,一部の頭頸部癌細胞ではCyclin D1が過剰発現し,その過剰発現が予後不良因子であることが報告されているが、Cyclin D1は既知の細胞周期促進機能とは別に、DNA二重鎖切断時にRAD51/BRCA2との複合体を形成を介して相同組換えによるDNA修復に関与することが近年証明され、頭頸部癌の化学治療抵抗性の一因となる可能性がある。本研究においてわれわれは、Cyclin D1をターゲットとしたheptamer型sgRNAが頭頸部癌培養細胞で機能した結果として、タンパク質レベルでCyclin D1発現が抑制されていることを確認し、さらに増殖抑制効果を示すこと、および 抗癌剤との併用効果を示すことを明らかにした. これらの成果は治療成績向上が頭打ちの頭頸部癌治療において新治療法の開発へとつながる可能性を示している,化学療法併用放射線治療が頭頸部癌治療の重要なモダリティーとして確立した今日にあって,その治療効果を高める補助療法の整備は医療者サイドからも患者サイドからも強く望まれるものであり,低侵襲・低コスト・高効率の補助療法を供する可能性をも示している
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Research Products
(1 results)