2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24592595
|
Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
高橋 吾郎 浜松医科大学, 医学部附属病院, 助教 (90362079)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森山 元大 山梨大学, 医学工学総合研究部, 助教 (00402074)
茶薗 英明 千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (70313806)
|
Keywords | アウトカムリサーチ / QOL / 頭頸部癌 |
Research Abstract |
がん診療に対する患者や社会からの要請や頭頸部癌の疾患的特異性に鑑みると、本疾患を対象としたアウトカムリサーチを、質の高い研究デザインで行う必要があると考えられる。我々は、現状において患者アウトカムデータを収集するためには、1)患者からのデータ提供が一般診療のスケジュールの中で問診票を記入することと同程度に容易であること、2)データの質が維持されていること、3)データ管理が簡便であること、4)データの保存性と個人情報保護に配慮されていること、が重要であると考えた。 今回そのようなシステムの中核をなすデバイスとして、タブレット端末を用いたQOL調査アプリケーションソフトウェア(以下、アプリ)のプロトタイプAおよびBを作成した。プロトタイプA・BともQOL調査票は、包括的健康関連QOL調査票としてSF-36 version 2、疾患特異的QOL調査票としてEORTC QLQ-C30 version 3とEORTC QLQ-H&N35から構成されている。プロトタイプAは、質問項目が1つずつ画面に現れ、項目に回答しなくても調査を終了することが可能であるよう作成された。プロトタイプB は、原本の紙面のQOL調査票そのままのデザインであり、すべての質問項目に回答しないと調査終了にならないよう作成された。タブレット端末を用いることで、指操作による文字の拡大・縮小が可能であり、回答項目に指でタッチすることで、回答にチェックが付く。患者がQOL調査を終了した後、タブレット端末はコンピュータに接続され、専用アプリによって管理される。なお、収集されたデータはCSV形式で抽出することが可能であるようとした。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
タブレット端末に最適化したアプリケーションの作成に時間を要したため。
|
Strategy for Future Research Activity |
QOLのようなPatient reported outcome(PRO)をデジタルデバイスで収集することは、Electronic PRO(ePRO)として治験や臨床試験を中心に行われつつある。ePROとして従来の紙面によるQOL調査票をデジタルデバイスに流用した場合、1)紙面によるQOL調査票と同じようにデジタルデバイスの質問項目も認識されるのかを評価する認識インタビュー調査、2)QOL調査デジタルデバイスが目的通りに使用されることを調査するユーザビリティテスト、3)紙面とデジタルデバイスの間で比較可能であることを評価するための同一性テスト、の3つの評価が必要であるとされている。 現在、上記1)と2)の臨床研究を行うべく倫理審査委員会に研究申請書を提出している。本研究の終了後、再度アプリケーションの修正を行い、その後、上記3)の臨床研究を行うことを予定している。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度(平成26年度)に予定していたQOL調査アプリケーションの修正の一部を本年度(平成25年度)に行ったが、それに伴い前倒し請求を行ったため。 生じた次年度使用額は、予定通りのQOL調査アプリケーションの最終修正に対して使用する計画である。
|