2013 Fiscal Year Research-status Report
高悪性度唾液腺癌における上皮間葉転換に基づく治療耐性機序の解明
Project/Area Number |
24592599
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
白土 秀樹 九州大学, 大学病院, その他 (30398060)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 寅彦 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (00284505)
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Keywords | 耳下腺癌 |
Research Abstract |
高悪性度耳下腺癌の生物学的悪性度は極めて高く、繰り返す再発・転移など、高度 の“治療抵抗性”を有する。本研究は蛋白・遺伝子情報を解析することで、間質浸潤能の獲得に関与する上皮間 葉転換(EMT)現象と、それに連なる再発転移機構を分析し、さらに抗癌剤、放射線治療における治療耐性機序 を解明、治療困難とされ る本腫瘍の分子標的治療の“糸口”を探ることを目的とする。唾液腺高悪性度腫瘍は代表的に唾液腺管癌(SDC)、高悪性型腺様嚢胞癌( ACC)、多形腺腫内癌(Ca ex pleo)、腺癌(NOS)などの代表的組織型が知られている。当科ではSDC及びCa ex pleoに関して詳細な検討を 行ってきた。特に文献中のS100Pはパイロットスタディーとして行った、Ca ex pleoにおけるmicroarrayでも高発現を示して おり、高 悪性度のマーカーとして注目している。代表研究者らは高悪性度粘表皮癌に関してWnt signalの関与を報告した。そこで高悪性性唾液 腺癌患者から得ら れた凍結手術標本を用い、抽出キッドを用いてmRNAを抽出、正常組織との遺伝子発現量をmicroarrayで比較する 。 その際、組織型による差異を検討し、EMTに関与する各種signal(Wnt関連因子,Hif-1など)の系の発現を専用の 解析ソフトを用いて解 析する。各腫瘍別にEMTの特徴を分類する。これにより、EMTと関連するoncogenic signal の中でどの系が動いているかを明らかにす べく研究を進行中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
必要とする機材の購入が遅れているため。可能な限り早急に購入を予定している。
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Strategy for Future Research Activity |
唾液腺管癌(SDC)、高悪性型腺様嚢胞癌(ACC)、多形腺腫内癌(Ca ex pleo)、腺癌(NOS)の4つの代表 的高悪性度組織型腫瘍から得られ た培養細胞を初代培養し、今後の実験に用いるcell lineとする。EMTによる放 射線及び化学療法の治療抵抗性は治療後の幹細胞発現 量、発現様式によって規定されていると言われている。( Louie et al. 2010)上記細胞株を用いて、放射線および抗癌剤を作用させ、 作用後の細胞の形質を解析する。 幹細胞はCD133,CD24,CD133,Oct4,ABCG2などの幹細胞マーカーを用い、EMT現象に関与する幹細胞出 現比率をフロ ーサイトメトリーで解析する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
購入予定の機材が間に合わなかったため。 機器の購入を検討中あである。
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Research Products
(4 results)