2012 Fiscal Year Research-status Report
頭頸部癌・癌幹細胞における特異的マイクロRNAの解析と分子標的治療への応用
Project/Area Number |
24592607
|
Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
ベデル レヴェント 和歌山県立医科大学, 医学部, 博士研究員 (80614841)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹井 慎 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (40347589)
戸川 彰久 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (70305762)
保富 宗城 和歌山県立医科大学, 医学部, 准教授 (90336892)
小上 真史 和歌山県立医科大学, 医学部, 博士研究員 (90423946)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
|
Keywords | cancer stem cell |
Research Abstract |
平成24年度では、既存のUTSCCバイオ細胞シリーズを用いて、その細胞集団に含まれる癌幹細胞の分離と証明を目的とした研究をおこなった。はじめに、SCC細胞の癌細胞マーカーと言われているCD44細胞表面抗体を用いて分離を試みた。しかし、染色される細胞がほとんど見られなかったことと、論文よりCD44はSCC細胞の癌細胞抽出の精度があまり高くないとのことで精度の高い分離を行なうことが出来なかった。そこで、癌細胞分離でALDH1の活性を見るALDEFLUOR assayに切り替えて癌幹細胞の抽出を試みた。また、癌幹細胞の抽出に必要な、FACSAriaの操作の講習を受け、FACSAriaでソーティングを行なうことにより、ALDEFLUOR assayにおけるALDH1強陽性細胞(全体の約10%)とALDH1陰性細胞(全体の約10%)を、FACSAriaを用いて分離抽出に成功した。 現在行なっている作業は、十数種類のUTSCCバイオ細胞シリーズの細胞株を用いて、ALDEFLUOR assayにおけるALDH陽性率の検索と、分離した細胞の癌細胞の証明の確認作業をおこなっている最中である。証明方法としては抽出したALDH1陽性細胞と陰性細胞からmRNAを取り出し、real-time PCRを用いて幹細胞特定遺伝子(FOX2やALDH1など)での評価や、幹細胞のみ培養されるsphere assayでの評価を用いて検索中である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
癌細胞の幹細胞抽出方法を、表面抗体やアルデフローアッセイ等のいく種類の方法を用いて行い、FACSARIAにて分離までは行えるも、その分離した細胞を用いた幹細胞の性質確認作業で十分幹細胞と証明できる評価が出来ていないため。
|
Strategy for Future Research Activity |
手持ちの癌細胞を数から数十種類用いて、同様の分離方法にて分離を行い、幹細胞性質が証明される細胞を検索する。また、スフィアアッセイを用いての幹細胞分離も予定している。 癌幹細胞様の細胞が分離、照明が出来れば、癌幹細胞の性質について、検索していく予定である。その方法としては、ターゲットとなる数種類のmicroRNAの発現を検索し、その遊走能などを数種類のアッセイを用いて特異的な性質を模索する。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
癌幹細胞抽出のためのアルデフローアッセイ試薬、スフィアアッセイに用いるFGF等の細胞増殖因子、幹細胞の特定遺伝子(ALDH1、SOX2など)、幹細胞に関与していると言われているmicroRNA(miR17、miR18など)の購入に使用する予定である。
|