2014 Fiscal Year Annual Research Report
内眼炎発症に関連する遺伝子多型の解析と個別化医療への応用
Project/Area Number |
24592633
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
中尾 久美子 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (30217658)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
園田 祥三 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (20325806)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 内眼炎 / HTLV-1 / 遺伝子多型 / bubble liposome / 脈絡膜 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年までに収集したHTLV-1関連ぶどう膜炎やその他の内眼炎患者、および無症候性HTLV-キャリアや健常人のDNAを用い、生体内抗酸化機構で働く各種酵素や、炎症に関与する種々のサイトカインのSNPをPCR-RFLP法によって解析した。内眼炎や対照群におけるSNP頻度を比較したが、有意差を認めるSNPは検出されなかった。 超音波およびbubble liposomeを用いて極性網膜色素上皮細胞(RPE)への遺伝子導入を試みてきたが、通常極性を持ったRPEは細胞周期においてはG0期にあるといわれ、遺伝子導入はリポフェクション法では難しい。近年、エレクトロポレーション法による導入効率が改善しており、極性RPEに対してエレクトロポレーション法を用いたGFP (Green Fluorescent Protein) plasmid 導入を試みた結果、GFP陽性細胞を約30-40%に認めることができた。本法ではbubble liposomeの有無による導入効率の有意な差は認めなかった。本法を用いることで、極性RPEへ目的とする遺伝子やタンパクをknock downし反応を確認することが可能となると考えられる。 また、内眼炎のうち原田病患者の急性期の脈絡膜変化に注目し、干渉光断層計による脈絡膜の画像をimage J画像処理ソフトを使って2階調化を行うことで、脈絡膜の構造変化解析(管腔成分、間質成分の解析)を行った。原田病では、ステロイド治療によって脈絡膜厚が減少することが知られているが、その変化は間質の減少の割合がより大きく寄与していることが解明できた。
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