2014 Fiscal Year Annual Research Report
セミカルバダイズ感受性モノアミンオキシダーゼ阻害剤による加齢性眼疾患の抑制
Project/Area Number |
24592640
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
橋爪 公平 岩手医科大学, 医学部, 助教 (50407095)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 眼科学 / 白内障 / 抗加齢医学 / 酸化ストレス / 糖尿病 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、加齢性眼疾患のモデルに対してSemicarbazide-sensitive mono-amine oxidase (SSAO)阻害剤を投与することによって、疾患の治療となる可能性を探りつつ、加齢性眼疾患の病態を追究することである。 前々年度はSSAO阻害剤2剤(U-V002, or U-V002 analogue)を用いて、ステロイド誘発鶏胚白内障モデルへの効果を調べた。その結果2剤とも白内障形成を抑制し、水晶体中のグルタチオン量の減少を抑制した。この2剤の間で有意な差はなかったが、U-V002 analogueで抑制効果がより強い傾向にあった。 前年度はU-V002 analogueを用いて、ストレプトゾトシン(STZ)誘発糖尿病ラットにおける糖白内障に対する効果を調べた。U-V002 analogue溶液と溶媒を1日3回の点眼投与し、水晶体の混濁は0~4のスコアで評価した。その結果、7週間後、9週間後で混濁の抑制がみられた。しかし12週間後の混濁に有意差は認めなかった。これらのことからSSAO阻害剤が糖尿病白内障の進行を抑制する可能性が考えられた。 本年度はその水晶体のAGEについて測定キットを用いて試みたが、測定結果が不安定で再現性がなかった。そこで再度ステロイド誘発鶏胚白内障モデルを用いて、他の抗酸化物質の白内障抑制効果についての検索を行った。その結果アスタキサンチンと緑茶ポリフェノールに有意な白内障抑制とグルタチオン量減少に対する抑制効果を認めた。
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