2012 Fiscal Year Research-status Report
涙腺細胞における評価系確立を目的とした、涙腺上皮細胞株の樹立
Project/Area Number |
24592650
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
川北 哲也 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (50408308)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 涙腺 / 再生 / 上皮細胞 / ドライアイ |
Research Abstract |
生後1日目、及び7週目のCD1マウスの涙腺を摘出し、上皮細胞を選択的に接着培地で培養した細胞は継代培養を行い、総細胞数をカウントしていく。20継代まで培養可能となった涙腺細胞は限界希釈法により、1細胞より培養し、増殖能の高い細胞群をセレクトする。その細胞を免疫染色(Cytokeratin14,8, alpha SMA, AQP8, p63)にて表現型を確認した。 1. CD1マウス生後1日目から分離した上皮細胞 2. CD1マウス成体(7週齢)から分離した上皮細胞 3. p16KOマウス成体(7週齢)から分離した上皮細胞 以上の3つの細胞源から培養を行ったが、すべて第9継代まではスムーズに表現型をかえず培養可能であった。 p16KOマウスは、2の細胞が継代できないときのために細胞株になりやすいと考えていたが、2が20継代まで細胞形態を変えず培養可能であったため、、2の上皮細胞について詳細に解析検討を行うこととした。初期培養の表現型と細胞株は表現型が変化することが多いので、Cytokeratin14, p63, AQP8,(導管の表現型; AQP8は予備検討で確認している)、alpha SMA(筋上皮細胞の表現型)、Cytokeratin8(単層上皮)、ラクトフェリン(分泌細胞)の各マーカーで上皮細胞の表現型を確認した。その結果、通常培養の状態でCytokeratin14(+) p63(+)AQP8(-)Cytokeratin8(-), alpha SMA(-)で生体内涙腺の導管上皮細胞に近い表現型を示した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
交付申請書に記載した研究野目的、研究計画として提出していた実験は遂行できており、スムーズに進んでいると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、CD1マウス成体(7週齢)から分離した上皮細胞で長期培養ができたものにつき、以下の実験を施行する。 ① マトリゲル上でのsphere形成能のアッセイ ② マトリゲル上での導管構造形成能のアッセイ ③ 培養条件を変えることにより、その他の構成細胞に分化させることができるか:これに関しては、間葉系細胞用分化培地(5%Fetal Bovine Serum + DMEM/F12)、筋上皮細胞用分化培地(コレラトキシンなし基礎培地 + 5-10ng/ml TGF-beta)を用いる予定である。コレラの培地により、樹立した細胞が涙腺の構成細胞に分化すれば、未分化な涙腺上皮細胞株を樹立したこととなり、さらに将来的に利用幅が拡がると考えている。また涙腺上皮細胞に分化させたものについては、Rab27などの涙液分泌に関わる分子の発現上昇があるか解析する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
未使用額の発生は、効率的な物品調達を行った結果であり、細胞培地、抗体などの研究試薬に用いる予定である。今年度資金は、RNA用試薬、免疫染色にかかわる試薬、学会発表などに用いる予定である。
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