2013 Fiscal Year Research-status Report
アレルギー性結膜炎の痒みにおける肥満細胞トリプターゼの役割
Project/Area Number |
24592653
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
海老原 伸行 順天堂大学, 医学部, 教授 (20255699)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 彰 順天堂大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (00312348)
舟木 俊成 順天堂大学, 医学部, 准教授 (80384121)
村上 晶 順天堂大学, 医学部, 教授 (90157743)
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Keywords | トリプターゼ / エオタキシン / 蛋白分解酵素 / 痒み / Nc/Ngaマウス / 好酸球 / 好中球 / IL-8 |
Research Abstract |
test(in vitro) 結膜線維芽細胞をIL-4又はIL-13、IL-4+TGF-β1又はIL-13+TGF-β1で刺激したときに産生されるeotaxin1(CCL 11)・eotaxin3 (CCL 24)が肥満細胞顆粒特異的プロテアーゼであるtryptaseによって抑制されるかどうか検討した。Tryptaseは結膜線維芽細胞のeotaxin1・3産生を抑制するのではなく、産生後のeotaxin1・3を分解することが明らかになった。Tryptaseによって分解されたeotaxin1・3は好酸球遊走作用が減弱していた。結膜上皮細胞からはeotaxin2 (CCL 22)が産生されていた。Tryptaseのeotaxin2に対する作用は検討中である。またtryptaseは結膜線維芽細胞に発現しているPAR-2受容体を介し、IL-8の産生を誘導することも明らかになった。以上より重症アレルギー性結膜疾患の結膜組織に増加している肥満細胞はtryptaseを放出し、Th2サイトカイン刺激によって産生される結膜線維芽細胞からのeotaxin1・3を分解し、結膜局所への好酸球遊走を抑制する。一方、IL-8を産生し局所への好中球遊走を促進する。 (in vivo) アトピー性皮膚炎モデルマウス(NC/Ngaマウス)の結膜組織には多数のtryptase陽性肥満が存在していた。正常マウスの結膜に30G針にてtryptaseを注射するとマウスに眼引掻き行動を惹起することが出来た。現在組織学的に検討中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
TryptaseはC-fiber(痒みの神経)のPAR-2受容体を刺激して痒みを惹起することはよく知られている。今回tryptaseは起痒作用のみでなく、eotaxinを分解して好酸球遊走を抑制する効果が明らかになった。またマウスを使用したin vivo研究においてtryptaseの結膜下注入がマウスに眼引掻き行動を惹起することが出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
(in vivo) PAR-2ノックアウトマウスの結膜下にtryptaseを注射し、痒みが惹起できるか検討する。PAR-2陽性神経線維の数をアトピー性皮膚炎モデルマウスと正常マウスの結膜組織で比較する。 (in vitro) Tryptaseがeotaxin-1・3同様、eotaxin-2に対しても分解・活性抑制作用があるかどうか検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
実験に必要なノックアウトマウス(PAR-2 KOマウス)の搬入が遅れたため PAR-2ノックアウトマウスでトリプターゼを結膜下に投与し、痒みを惹起出来るかどうか検討する。
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