2013 Fiscal Year Research-status Report
自己免疫網膜症患者血清が認識する網膜特異抗原の網羅的解析と発症機構に関する研究
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24592667
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
菊池 孝信 信州大学, ヒト環境科学研究支援センター, 教授 (50177797)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
太田 浩一 松本歯科大学, 歯学部, 教授 (70262730)
宮原 照良 信州大学, 医学部附属病院, 講師 (80362135)
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Keywords | 癌関連網膜症 / 自己免疫性網膜症 / 網膜特異抗原 / プロテオーム解析 |
Research Abstract |
本研究計画の目的は、自己免疫網膜症患者血清が認識する網膜特異抗原タンパク質をプロテオーム解析法により網羅的に同定し、その発症機構を分子レベルで解明することにある。 (1) 患者血清が認識する網膜特異抗原の網羅的プロテオーム解析を行った。マウス網膜より抽出したタンパク質を2次元電気泳動し、ウエスタンブロット法により患者血清が認識する網膜特異抗原タンパクの検索を行い、陽性スポットのゲルを切り出し、トリプシンによるゲル内消化を行った。抽出したペプチドはLC-MSによりアミノ酸配列を同定した。 (2) ヒト抗原遺伝子のcDNAクローニングと大腸菌発現組換えタンパク質による抗原タンパクの同定を行った。プロテオーム解析により推定された抗原タンパク質について、ヒト網膜由来のRNAから調整されたMarathon-Ready cDNA(クロンテック社)を用いて抗原タンパクの全翻訳領域を含むcDNA断片をPCR法により増幅し、大腸菌発現ベクターに挿入し、ヒト由来の網膜特異抗原タンパクを大腸菌に産生させた。この組換えタンパクをHis-Tagアフィニティカラムを用いて精製し、ウエスタンブロットの試料とした。現在までに、既知の抗原タンパクを含め11個の抗原タンパク質をクローニングした。64例の患者血清についてこれらの抗原タンパク質との反応性を検討した。12例の患者血清が3個の新規の抗原タンパク質を認識することが明らかとなった。これらの抗原タンパク質に対する特異抗体を購入または作製し、抗原タンパクの網膜内での局在について免疫組織染色を行い、患者のOCTおよびERGの検査結果から推測される網膜障害の程度との関連について検討する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
11個の網膜抗原タンパクをクローニングすることが出来、ほぼ順調に研究を進めることができた。しかし、当初予定していた動物実験による網膜障害性の検討までは至っていないのが現状である。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに60例以上の患者血清についてウエスタンブロット法、免疫染色法およびOCTによる検討を行って来た。そのなかで、錐体細胞、色素上皮細胞、ミューラー細胞特異的抗原を認識する血清を見いだしている。このような抗原タンパク質の同定は未だ成されていない。プロテオーム解析により特異的な抗原タンパク質の同定を進める。また、新たに同定された抗原タンパクについて、動物実験等を用いて網膜障害性の検討を行い、発症機構の分子解析を行う。
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Research Products
(2 results)
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[Journal Article] Severe atopic dermatitis accompanied by autoimmune retinopathy.2013
Author(s)
Nomura T, Kayama T, Okamura E, Ogino K, Uji A, Yoshimura N, Kikuchi T, Fujisawa A, Tanioka M, Miyachi Y, Kabashima K.
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Journal Title
Eur J Dermatol
Volume: 23
Pages: 263-264
DOI
Peer Reviewed