2013 Fiscal Year Research-status Report
小児悪性固形腫瘍に対する抗アポトーシス分子サバイビンを標的とした分子標的治療
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24592695
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
奈良 啓悟 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (00432477)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福澤 正洋 大阪大学, その他部局等, 名誉教授 (60165272)
大植 孝治 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (50314315)
上原 秀一郎 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (00448060)
上野 豪久 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10456957)
銭谷 昌弘 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (40643531)
中畠 賢吾 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (50643532)
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Keywords | 小児がん / Survivin / 化学療法 / siRNA |
Research Abstract |
小児悪性腫瘍である横紋筋肉腫の細胞株のRDにおいて、サバイビンの発現を確認した。また、siRNAを用いたRNA干渉によりサバイビンの発現を抑制した。siRNAを数種類使用し、比較検討し、発現を20~40%程度まで抑制した。またsiRNAの濃度を変更することで効果的な濃度を確認した。また抑制の時間経過で48時間後に最も発現抑制されていることが確認できた。survivinをsiRNAで発現抑制する実験はほぼ再現性を得ている。 サバイビン発現抑制剤であるYM155により横紋筋肉腫細胞であるRD細胞のmRNAの発現抑制を確認した。48時間後には20%程度まで抑制され、siRNAとほぼ同等な抑制効果を得られた。さらにWestern Blottingによりタンパクレベルでの抑制も確認した。さらに、YM155と抗癌剤併用することで抗癌剤の抗腫瘍効果を検討した。細胞増殖はWST-8アッセイにて検討した。まず、YM155による増殖抑制効果を確認できた。また濃度変更による増殖抑制も確認し、効果的な濃度を確認した。抗癌剤との併用では、抗癌剤で広く使用されているCDDPを使用したところ、相乗効果が見られ、増殖抑制が確認された。さらにCDDPの濃度を変更することで、効果的な濃度を確認した。現在、他の抗癌剤(CPA,VCR,DXR)での相乗効果を実験しているが、明らかな抑制効果を認めていない。条件の変更等で増殖抑制の相乗効果を検討中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
survivinをsiRNAで発現抑制する実験はほぼ再現性を得ている。 新規サバイビン発現抑制剤であるYM155により横紋筋肉腫細胞であるRD細胞の増殖抑制を認めた。さらに抗癌剤のCDDPを併用することで抗癌剤の抗腫瘍効果の相乗効果が見られた。
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Strategy for Future Research Activity |
survivinの抑制で、apotoptosis亢進の有無を検討する。また抗癌剤の種類を変え、他の抗癌剤での作用を検討する。マウスに腫瘍(横紋筋肉腫)を作成し、YM155を投与することで、in vivoでの腫瘍増殖の抑制効果を検討する。さらに腫瘍の標本を作製し、腫瘍増殖抑制効果、apoptosisの亢進効果を組織学的に確認する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究は予定通り進み、残額は研究をより発展させる為。 来年度の予算と合算して、試薬・機械等を購入する予定である。
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