2012 Fiscal Year Research-status Report
非創傷部位への陰圧療法の可能性を探る 末梢神経再生・移植脂肪生着増加を目指して
Project/Area Number |
24592708
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
森 弘樹 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 講師 (80345305)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡崎 睦 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (50311618)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 脂肪再生 / 神経再生 / 陰圧療法 |
Research Abstract |
本研究は皮弁移植後の知覚低下・脂肪硬化、脂肪移植後の脂肪硬化・吸収に関する陰圧療法の影響を評価する目的で計画した。陰圧閉鎖療法は創傷治療の一般的な方法となってきたが、最近、陰圧により脂肪増生をはかるBRAVAという医療機器の報告や神経再生を促進する報告が見られる。そこで創のない皮膚/皮下組織に対する陰圧療法の可能性について明らかにすべく、ヌードマウスにおいて皮弁作成と脂肪移植を行い、陰圧管理によって脂肪硬化抑制、脂肪増生、および神経回復が変化するかを血管新生、神経ペプチド、サイトカインの観点から検討することを計画した。また神経細胞および脂肪細胞を陰圧環境下を模した伸展培養器で培養し、細胞レベルの検討を行うことを計画した。 初年度は<研究1:陰圧療法が皮弁内知覚回復・脂肪硬化に与える影響> <研究2:陰圧療法が移植脂肪生着に与える影響> で用いるヌードマウス用陰圧装置の作成と予備研究を行った。そして研究1を開始した。また<研究3:陰圧環境下(伸展培養)における神経細胞の培養><研究4:陰圧環境下(伸展培養)における脂肪細胞の培養>で用いる伸展培養装置を設置した。 陰圧装置は吸引ポンプ、テンションゲージ、チューブ、ハイドロコロイド、フィルムとプラスティックキャップを用いて自作した。マウスの移動に耐えられるようにフリームービングシステムを改良したものを作成した。陰圧条件はBRAVAの設定である30mmHgの設定とした。 予備研究ではヌードマウスの背部に軸走皮弁を作成し、縫合した。吸引装置の調整、実験条件の調整を行った。標本作製、染色の手順を習得した。研究1では2匹の実験群と2匹の対照群を並行して実験を進め、これまでに実験群、対照群ともに4匹を施行した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
動物実験の承認が遅れ、開始が遅れた。このため、予備研究は完了したが、研究1の終了には至らず、次年度に持ち越しとなった。初年度は実験設備の整備、試薬購入に多くを費やした。
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Strategy for Future Research Activity |
初年度に主な実験設備の整備、調整が終わり、倫理委員会、動物実験計画の承認が得られたので、計画に沿って研究1-4を進めて行く。25年度は8月から3月末まで動物実験施設の改修工事により使用できなくなるため、次年度は7月までに研究1を行い、以後は培養実験である研究3, 4が主体となる。 研究3では陰圧環境下(伸展培養)における神経細胞の培養を行う。ラットSchwann cellを通常条件と伸展培養条件で培養し、その増殖速度、confluent になった後の増殖状態を MTT アッセイにより評価する。有意差のある結果が得られなかった場合は、培地の血清濃度や播種細胞数などの培養条件を変えて、実験条件の最適化を行う。培養 Schwann cellの上清を採取して、TGF-beta1などの蛋白レベルの産生量を ELISA で調べる。 研究4では陰圧環境下(伸展培養)における脂肪細胞の培養を行う。ラット皮下白色脂肪細胞を通常条件と伸展培養条件で培養し、その増殖速度、confluent になった後の増殖状態を MTT アッセイにより評価する。有意差のある結果が得られなかった場合は、培地の血清濃度や播種細胞数などの 培養条件を変えて、実験条件の最適化を行う。培養脂肪細胞の上清を採取して、interleukin-6などの蛋白レベルの産生量を ELISA で調べる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度分としては細胞培養用の培地・試薬・抗体・プライマーなどの消耗品の購入などの消耗品の購入とヌードマウスの購入、飼育料が中心となる。
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