2012 Fiscal Year Research-status Report
ケロイド発生に関与するIL-6プロモーター領域一塩基多型の同定とその機能解析
Project/Area Number |
24592723
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
土佐 眞美子 日本医科大学, 医学部, 講師 (30301568)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邉 淳 日本医科大学, 医学部, 准教授 (10307952)
M GHAZIZADEH 日本医科大学, 付置研究所, 准教授 (30190979)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ケロイド / 一塩基多型 / IL-6 |
Research Abstract |
われわれは、ケロイド発生にIL-6シグナルが関与していることを明らかにしてきた。これまでの研究成果により、Il-6がケロイド感受性遺伝子のひとつになっている可能性が高く、今回は、IL-6プロモーター領域の一塩基多型(SNP)解析を行い、ケロイド発生に関与するSNPを同定し、その機能を明らかにすることを本研究の目的とした。 ケロイド100例と正常例(ケロイドになっていない例)54例の末梢血からゲノムDNAを抽出し、IL-6プロモーター領域における4つのSNPsについて、ケロイド症例と正常例を対象とした関連解析によりケロイド発生に関わるSNPを検討した。さらに、SNPの結果と臨床データの比較や、血清中IL-6濃度測定を行い、SNPの遺伝子型ごとの解析を行った。 ケロイド症例においてIL-6-572のオッズ比が正常例と比較して高く、さらに、その傾向は重症例において強かった。末梢血中のIL-6濃度に関しては、ケロイド症例と正常例で有意差は認められなかった。 IL-6Rにおける一塩基多型についても解析を行ったが、ケロイド症例に特徴的なSNPは認められなかった。 本年度は、ケロイドになっていない正常例のサンプル収集に時間がかかり、目標の半分が集まった状況である。時間を要している理由は、正常例は、ケロイド以外の皮膚手術を受けた患者のうち、手術瘢痕の異常を認めない症例を抽出しているためである。引き続き、サンプル収集を行い、上記同様の検討を行っていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画通り進んでいるが、正常サンプル収集のみが遅れた。 現時点で正常サンプルは100例に達しているので、二回目の解析を急ぐ。
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Strategy for Future Research Activity |
ケロイド症例に有意なSNPが認められたことから、今後サンプル数をさらに増やして確認していく。また、IL-6-572のC→G変化によるケロイド発生への機能的影響について 検討していく。さらに、ケロイド体質の早期診断キットやケロイド新治療薬への応用へと発展させていく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
主に、IL-6-572のC→G変化に伴う機能的解析に使用する。 測定キットおよび試薬購入に使用する予定である。
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Research Products
(1 results)