2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24592731
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
白石 淳 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 助教 (40401343)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大友 康裕 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (40176946)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 国際研究者交流 / イギリス / フランス / アメリカ合衆国 |
Research Abstract |
本研究で開発を進めている既存のものより簡便でベッドサイドで暗算が可能である外傷重症度スコア、TRIAGES scoreは、日本外傷データバンク2010年度版をもとに開発したものであるが、データベースが2012年に更新されたため、新たにスコアの開発と内部検証を改めて行った( http://www.jtcr-jatec.org/traumabank/index.htm )。また、London School of Hygiene & Tropical Medicine のProfessor Ian Roberts からランダム化試験CRASH-2のコホート(Lancet. 2010 376:23-32. http://crash2.ishtm.ac.uk )の提供を受けて外部検証コホートとした。 外傷患者の死亡予測を転帰とし、その予測精度を従来のThe Revised Trauma Score, RTS (J Trauma 29:623-629,1989)と比較したところ、内部検証ではarea under curve, AUC (0.914 vs. 0.897, P<.001)、net reclassification improvement, NRI (+0.271, P<.001)、といずれもTRIAGES scoreはRTSより優れていた。外部検証では、AUCでは差がなかったが (0.814 vs. 0.812, P=0.489)、NRIではやはり優れていた (+0.093, P<.001)。既存のスコアより簡便であるのに、予測精度に優れていることが確認された。 上記の研究結果は、日本救急医学会総会で発表した。2013年中の投稿を目指し、英文論文を作成中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
TRIAGESスコアの開発が終了し、外部検証での有効性が確認できた。一方で、TRIAGES+ scoreは利用可能な外部検証コホートの提供が無く、検証が進んでいない。TRIAGES scoreの有効性は、今後は論文化と、ウェブサイトでやスマートフォンソフトウェアでの普及をめざす。
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Strategy for Future Research Activity |
TRIAGES scoreは論文化し、スマートフォンソフトウェアの開発を行う。また協力施設とともに前向き検証を行う。 TRIAGES+ scoreは外部検証を行う必要があるが、適切なコホートが入手できなかった場合、TRIAGES scoreの前向き検証と同時に行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
国際学会(European Congress of Trauma and Emergency Surgery)への参加費・宿泊費・交通費、IPhoneやAndroidソフトウェアの開発のための開発者の人件費、前向き検証のためのデータベースの購入やオンライン・データベースの利用料金、論文化にかかる投稿費用などを予定している。
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