2014 Fiscal Year Annual Research Report
敗血症ラット持続的血液濾過透析モデルにおける膜素材の検討とバイオマーカーの探索
Project/Area Number |
24592732
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
針井 則一 山梨大学, 総合研究部, 准教授 (80377522)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 兼一 山梨大学, 総合研究部, 教授 (60282480)
後藤 順子 山梨大学, 総合研究部, 助教 (60530102)
柳沢 政彦 山梨大学, 総合研究部, 助教 (90597022)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 急性血液浄化療法 / 敗血症 / 集中治療医学 |
Outline of Annual Research Achievements |
敗血症性多臓器不全において,血液浄化療法は腎補助と過剰に存在するサイトカイン等のメディエーターの吸着・除去を目的として行われる.我々は超小型血液浄化器を用いたエンドトキシンラット血液浄化治療モデルを構築し,優れた吸着・除去特性をもつ膜素材を検討している.平成24年度下半期から平成25年上半期には前年度に構築した,ラット敗血症ショック,血液浄化療法モデルを用い,膜素材の異なる血液浄化器のIL-6の吸着・除去特性を検討した.膜素材によってIL-6の除去能が異なることが判明し,平成25年11月の関連学会でその結果を報告した.今後,追加の結果を加えたものを関連雑誌に投稿する予定である.平成25年下半期は血液浄化時間の延長し,各種生理学的パラーメータを測定し,膜素材の違いによる差異を検討している.また,血液浄化器前後及び濾液を経時的に採取し,タンパクアレイを用いて,各種炎症性サイトカイン,ケモカインの吸着・除去特性を包括的に測定しており,この結果を平成27年度の関連学会にて報告する予定である.また,生存率に影響しうることが知られている既知の蛋白質(バイオマーカー)における膜素材の吸着能の違いを比較検討したところ,ある物質において膜素材の吸着能に違いが認められた.この結果は,敗血症性多臓器不全の生存率の向上に寄与しうる知見であり,ラットの生理学的,組織学的評価などと併せて関連雑誌に投稿する予定である.
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