2015 Fiscal Year Annual Research Report
血漿マイクロRNA発現による骨折治癒遅延の新しい分子治療の解明
Project/Area Number |
24592752
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
原 義明 日本医科大学, 医学部, 助教 (20386197)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
M GHAZIZADEH 日本医科大学, 付置研究所, 准教授 (30190979) [Withdrawn]
清水 一 日本医科大学, 付置研究所, その他 (60398873) [Withdrawn]
益子 邦洋 日本医科大学, 医学部, 教授 (70165695) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 骨癒合 / サイトカイン / マーカー / TGFB1 / BMP2 / micro RNA |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度までに実施した対象患者に対する検体採血を、専門解析業者に委託しデータ化した。骨癒合時の促進サイトカインであるTGFB1とBMP2の検体を精査し、その両方に関連のあるmicroRNAを8種類データベースから同定し、測定を試みようとしたが、TGFB1とBMP2の測定値が当初の予想とは異なる結果となった。2つのサイトカインは必ずしも経時的にパラレルに動いていないことに注目し精査を進めると、骨折刺激で変動する2つのサイトカインの経時的な差異が骨癒合の早期指摘マーカーになる可能性があるとの知見を得た。そのことを確認すべく、対象患者の数を増加し骨癒合群10例と骨癒合遷延群10例のデータを再度解析し上記の事実を確認した。この時点で2つのサイトカインを測定する試薬、検査キットの購入日が予定の額を超えたこと、micro RNAの測定に関しては自施設での測定より、業者委託が望ましいことが国内業者の面談により判明したが、1検体測定が約10万円と高額なため、8種類のmicro RNAの経時的な変化測定をするためには膨大な予算が必要との見当と、micro RNA測定が必ずしも安定的に得られるとは限らないことから、今回得られた2つのサイトカインの骨折後の変動の差異による骨癒合マーカーとしての可能性を追求することを、今回の研究の主軸と計画変更した。今回得られた知見は調査する限りどの研究者からも報告が無く、新しいものと考えられたため、この結果を国内学会で発表し、その詳細を英語論文として投稿した。
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