2012 Fiscal Year Research-status Report
敗血症性急性腎不全に対するmesenchymal stem cell移植療法
Project/Area Number |
24592756
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
武山 直志 藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (00155053)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平川 昭彦 藤田保健衛生大学, 医学部, 准教授 (00319633)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | cf-DNA / DAMPs |
Research Abstract |
今年度は敗血症性ショック患者における血漿中circulating free-DNAの動的を検討した。 circulating free-DNA (cf-DNA)が血漿中に存在しているもののその起源、意義は明らかでない。最近の報告によると、悪性腫瘍、重症外傷時の壊死細胞からの漏出、および好中球から能動的に放出されたDNAがcf-DNAに関与していると推察されている。特に好中球由来のcf-DNAは、neutrophil extracellular traps (NETs)と呼ばれる好中球の新抗菌作用そのものを反映している可能性がある。cf-DNAはDAMPsとして炎症担当細胞を活性化している可能性も示唆されている。今回、重症感染症時における血漿中cf-DNAとNETsの関連を明らかにするため敗血症ショック患者におけるcf-DNAを経時的に測定した。 敗血症性ショック23例を対象とした。cf-DNAは高感度蛍光光度計を用い、mtDNAはリアルタイムPCRを用いて測定した。プライマーはミトコンドリア特異蛋白であるチトクロームCオキシダーゼサブユニットIIIをコードするDNA配列から作製した。 血漿中cf-DNA, mtDNAは敗血症性ショックで高値を示し病勢の安定化に伴い減少を認めた。減少を認めない症例は予後不良であった。血小板数とcf-DNAは逆相関を示した。 細胞壊死を伴わない敗血症性ショックにおけるcf-DNA, mtDNAの上昇、血小板数減少はNETs形成を示唆した。血漿中cf-DNA, mtDNAは生体反応の強度を示しており、その経時的変動は予後の評価に有用である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
mesenchymal stem cell移植療法に先立ち敗血症下におけるcf-DNAの動態研究を優先している
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Strategy for Future Research Activity |
血液中histone濃度の測定も予定している。同時に敗血症時におけるNETs形成の動態を採取した好中球を用いて検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
histone測定用のELISAキット、in vitroにおけるNETs形成の形態学的確認を行うため蛍光色素でラベルした各種抗体を購入する予定である。
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