2014 Fiscal Year Annual Research Report
非侵襲型人工呼吸器実現を目指した溝付管路内の間欠振動流による高頻度振動換気
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24592758
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Research Institution | Tokyo National College of Technology |
Principal Investigator |
清水 昭博 東京工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (90149914)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 振動流 / 高頻度振動換気 / 間欠振動流 / 溝付管 / 換気装置 / 人口呼吸器 / 呼吸 / 有効拡散係数 |
Outline of Annual Research Achievements |
気管の輪状軟骨による管軸方向の周期的な起伏を機械的に再現した円周方向溝を有する円管中の炭酸ガスの有効拡散係数に対して溝の効果があるとすれば、溝の数を増せば有効拡散係数は増加するのではないか、との仮説を立てて、拍出体積を80mL、溝幅を10mmと各々一定にして、小径部の幅を変化させることによって、溝ピッチを変化させた場合について炭酸ガス濃度測定実験を実施した結果、溝の数が増加するピッチの小さい場合には逆に有効拡散係数が減少し、溝の数の増加は有効拡散係数を増大させるものではないことが判明した。そこで、溝部の容積と管路のコア部の容積の比率に対して有効拡散係数を比較したところ、それらの容積が同等程度の場合に有効拡散係数が最大になることがわかった。 一方、有効拡散係数測定実験と同寸法の装置を用いて、力学的に相似な水による流れの可視化実験を実施したところ、軸方向及び半径方向の最大流速は、溝ピッチを変更しても大きな変化はなく、溝の数を増やすことが有効拡散係数を増やす要因にはなっていないことがわかった。また、同じ溝の数ならば、軸方向及び半径方向流速の1ストローク中の最大値は有効拡散係数の増加と比例関係にあり、強い相関があることが判明した。 そして、本研究による公開特許「換気装置」の原理による呼気と吸気を分離した高頻度振動換気法による人工呼吸器を改良した装置で炭酸ガスの半減期を測定し、すでに実用化されている高頻度換気法による人工呼吸器の特許情報から算出した半減期と比較したところ、本研究の装置よって市販品の約半分の値を達成できた。 また、生体と本特許による人工呼吸器の間の連結管を1本のみにした場合と呼気用と吸気用として2本に分けた場合について生体外換気実験で比較したところ、2本に分離することにより、振動数による違いをほとんどなくせることがわかった。
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Research Products
(8 results)