2014 Fiscal Year Annual Research Report
変異GNAS1遺伝子導入マウスを用いた線維性骨異形成症の解析
Project/Area Number |
24592763
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
佐藤 淳 大阪大学, 歯学研究科(研究院), 講師 (70335660)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿部 真土 大阪大学, 歯学研究科(研究院), 助教 (40448105)
岸野 万伸 大阪大学, 歯学研究科(研究院), 助教 (60346161)
宇佐美 悠 大阪大学, 歯学部附属病院, 助教 (80444579) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | Fibrous dysplasia |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度における研究の成果としては、平成24年度中に作製を行ったGNAS R201H変異遺伝子の遺伝子組換え体によるトランスジェニックマウスと同様の遺伝子組換え体を細胞に遺伝子導入体を細胞株に導入する実験を行い、GNAS R201H変異遺伝子体を発現する細胞株の作製を行った。 このGNAS R201H変異遺伝子発現細胞株を用いて、fibrous dysplasia(線維性骨異形成症)と類似した細胞変化が観察されるかどうかを検討した所、正常コントロール群の細胞株と比較して、形態学的な変化は明らかでは無かったものの、硬組織形成誘導培地で細胞培養を行うと、GNAS R201H変異遺伝子発現細胞株では、正常コントロール群との比較において、硬組織形成能が上昇し、石灰化物の形成が多く認められるようになった。さらに、実際のfibrous dysplasiaにおいては、疾患を構成する個々の細胞において、cAMPの上昇が認められるため、作製したGNAS R201H変異遺伝子発現細胞株でのcAMP発現状態を検索すると、正常コントロール細胞群に比較して、cAMPの発現上昇が観察された。 本研究全体において、fibrous dysplasiaの原因遺伝子である GNAS R201H変異遺伝子を発現するトランスジェニックマウスを作製し、正常コントロールマウスとの比較を行うと骨の形態に変化が生じることを明らかとし、さらに、GNAS R201H変異遺伝子を発現する細胞株も作製し、この細胞株がfibrous dysplasiaと類似の細胞内変化を示す細胞株であることを明らかとした。これらのin vivoおよびin vitroの疾患モデルの作製の成果はfibrous dysplasiaの病態解明に貢献できる有用なツールとなると考えられる。
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Research Products
(2 results)