2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24592772
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
井川 加織 宮崎大学, 医学部, 助教 (90423722)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
兼田 加珠子 (中島 加珠子) 宮崎大学, 医学部, 助教 (00533209)
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Keywords | 骨分化 / 転写因子 |
Research Abstract |
MEL1/PRDM16ホモ欠損マウスは胎性致死である。また、ヘテロ欠損マウスにおいても、眼球突出、頭蓋変形等の表現形が確認された。そこで、MEL1/PRDM16の役割をさらに解析する為に、コンディショナルノックアウトマウスの構築を開始した。本マウスにおいて、各種Creマウスを用いて造血、骨形成等における影響を検討する予定である。また、異なるES細胞由来の別系統のマウスにおける表現形の再現確認を目的としてノックアウトマウスの再構築を進めている。 本遺伝子は未分化段階での発現が低いため、MEL1/PRDM16過剰発現系における関連遺伝子解析を実施した。前年度の検討において、Runx2の転写制御を行っている可能性が示唆された。そこで、さらなる検討を行った結果、MEL1/PRDM16が軟骨分化においてRunx2を制御する因子であるNkx3.2を正に制御している可能性が示唆された。現在Nkx3.2のプロモーター領域を用いた検討を行い、MEL1/PRDM16の軟骨分化に関わる制御機構を検討している。硬骨においては、Runx2を直接制御していることを示唆する結果を得たため、現在確認を行っている。 転写制御においても、情報伝達系の活性化機構においても本遺伝子は軟骨分化と硬骨分化に対する制御の方向が逆方向であった。以上のことよりMEL1/PRDM16は発生初期に働く骨軟骨分化のスイッチング因子である事が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
H25年度の目標として、①MEL1/PRDM16発現発現系を用いた骨分化に置ける役割の解析のために、1. MEL1/PRDM16の発現解析、2. 骨分化におけるMEL1/PRDM16の発現の検討、そして3. MEL1/PRDM16の機能解析を計画し、H24年度の実施項目の補足実験を行った。②MEL1/PRDM16過剰発現系を用いたTGFβ/BMPシグナルへの関与を明らかにする為に、H24年度に同定した候補遺伝子のプロモーター領域における制御機構を解析し、本遺伝子が骨分化マーカーの制御に関与する事が示唆する知見を得た。③MEL1欠損マウスを用いた骨分化、TGFβ/BMPシグナルへの影響の解明を目的としてマウスの形態計測を前年度から継続して実施している。また、さらなる検討を行う為に、臓器特異的にMEL1/PRDM16をノックアウトするコンディショナルノックアウトマウスの構築を開始した。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度同様に、主に実験消耗品及び学会旅費に使用する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
所属施設において動物実験施設及び研究棟の改修工事が実施されていたため、実験規模を縮小する必要があった。そのため、使用額の減額が生じた。 所属施設の改修工事が終了次第、実験規模を戻して実験を進める。 使用割合は消耗品と旅費は前年度同等とする。
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Research Products
(2 results)