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2013 Fiscal Year Research-status Report

歯垢形成過程における初期付着菌アクチノマイセス属の役割とその分子メカニズムの解明

Research Project

Project/Area Number 24592790
Research InstitutionOsaka Dental University

Principal Investigator

真下 千穂  大阪歯科大学, 歯学部, 講師 (80368159)

Keywords口腔バイオフィルム / イニシャルコロナイザー / アクチノマイセス / ミュータジェネシス / 遺伝子改変 / バイオフィルム形成関連遺伝子
Research Abstract

本研究課題では、歯垢形成の初期段階におけるアクチノマイセス属細菌の働きを明らかにするために、2つの方向性により研究を進めてきた。
①Actinomyces oris MG-1株を対象にランダムミュータジェネシスを行い、バイオフィルム形成能欠損した変異株を作製することで、細菌の付着、定着、および他菌種との共凝集に関する新規の遺伝子を同定する。さらに、変異株および変異蛋白の多角的な機能解析により、口腔バイオフィルム形成過程におけるアクチノマイセス属の役割を明らかにする。
②アクチノマイセス属細菌用に開発した遺伝子ツール(プラスミドなど)を作製することにより、①の研究を迅速かつ的確に推し進める。
平成24年度において、Actinomyces oris MG-1株およびK20株のバイオフィルム変異株プール作製に成功した(①の成果)ので、平成25年度では、②の研究を中心に進めた。
平成24年度中に、アクチノマイセス属で複製が可能なプラスミドであるpJRD215の全塩基配列を決定およびActinomyces orisの遺伝子改変に必要である部位のみを残した(ダウンサイジング)改良型のプラスミドの作製を行った。平成25年度では、様々な口腔アクチノマイセス属細菌を対象に改良型プラスミド(pCMDkおよびpCMDS)の遺伝子改変効率の評価を行った。また、特定の遺伝子を欠損させた株(non-polar mutant)作製に必要な方法を確立した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本研究の目標は、以下のように2つの区分で設定した。
1.バイオフィルムを形成するActinomyces orisにおけるバイオフィルム形成関連遺伝子の同定と機能解析:1-2年目において、バイオフィルム形成能が変化した変異株プールの作製に成功し、幾つかの遺伝子を同定した。個々の遺伝子機能の解析には2.の研究の進展が必要であるので、有効な遺伝子改変ツールが作成された後に行う。
2.アクチノマイセス属細菌遺伝子改変用ベクターの開発:1-2年目では、アクチノマイセス属に適した改良型クローニングベクターを構築し、その評価(遺伝子改変効率など)を行った。2年目では、この改良型ベクターを用いて、遺伝子の欠損株を作製することに成功した。これらの方法を用いて、1.で同定した遺伝子の機能解析の研究を始めている。
上記の2つの目標については、概ね順調に研究が進み、その成果を学会発表により報告することができた。

Strategy for Future Research Activity

最終年度(3年目)では、(1)アクチノマイセス属細菌に適した遺伝子改変の基盤を整える。これまでに、クローニングベクターの作製・non-polar mutant作製法などを確立したので、最終ステップとして、外来遺伝子の発現制御を行うシステムを構築する。具体的には、様々な細菌種に用いられている遺伝子発現制御システムをアクチノマイセス属に試行する。
(2)1-2年目で作製したActinomyces oris MG-1株およびK20株バイオフィルム変異株における変異遺伝子の機能を(1)で確立した遺伝子改変技術により明らかにする。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

研究成果を国内・国外で学会にて発表を行ったが、その費用が所属組織(大阪歯科大学)より支払われたので、使用額に差額が生じた。
本年度は、研究遂行に必要な消耗品の購入、遺伝子改変技術習得のための渡航費、学会発表のための旅費、論文投稿のための費用に助成金を使用する。

  • Research Products

    (3 results)

All 2014 2013

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (2 results)

  • [Journal Article] Identification of disulphide stress-responsive extracytoplasmic function sigma factors in Rothia mucilaginosa.2013

    • Author(s)
      Nambu T, Yamane K, Yamanaka T, Mashimo C, Maruyama H, Yoshida M, Hayashi H, Fukushima H
    • Journal Title

      Archives of Oral Biology

      Volume: 58 Pages: 681-689

    • DOI

      10.1016/j.archoralbio.2012.10.017.

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] Actinomyces属細菌用クローニング・発現プラスミドの作製2014

    • Author(s)
      真下千穂、南部隆之、山根一芳、山中武志、福島久典
    • Organizer
      第87回細菌学会総会
    • Place of Presentation
      東京都江戸川区、タワーホール船堀
    • Year and Date
      20140326-20140328
  • [Presentation] Development of new plasmids for cloning and protein expression in Actinomyces spp2013

    • Author(s)
      C.Mashimo, T.Nambu, H.Maruyama, K.Yamane, T.Yamanaka, H.Fukushima
    • Organizer
      The EMBO Meeting 2013
    • Place of Presentation
      Amsterdam、The Netherlands
    • Year and Date
      20130921-20130924

URL: 

Published: 2015-05-28  

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