2014 Fiscal Year Annual Research Report
Monadと相互作用する分子群による癌抑制の分子機序の解明と臨床応用
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24592795
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
佐伯 万騎男 新潟大学, 医歯学系, 教授 (30273692)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上崎 善規 大阪大学, 歯学研究科(研究院), 名誉教授 (40116017) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | Monad / R2TP |
Outline of Annual Research Achievements |
R2TP複合体は4種類の異なるタンパク質[RVB1、RVB2、RPAP3、PIH1D1]から成り、巨大複合体のアセンブリーを助けるシャペロン機能があることが明らかとなっている。R2TP複合体の構成因子であるRVB1とRVB2はATPase活性を持ち、ヘテロ複合体を形成する。PIH1D1は、その複合体に直接結合し、さらにRPAP3がPIH1D1に結合して安定なシャペロン複合体を形成している。これまでに、R2TP複合体はリボソーム生合成、アポトーシス、RNA ポリメラ-ゼ IIの複合体形成に関わることが明らかにされているが、そのなかで、申請者らは、アポトーシス誘導、リボソーム生合成に重要な2つの経路である、mTOR複合体シグナル伝達やbox C/D snoRNP(核小体低分子リボ核酸蛋白質、pre-rRNAの修飾とプロセシングに必須なタンパク質-RNA複合体)生合成におけるR2TPの機能解明に貢献してきた。以下に申請者らの具体的な研究成果を記す。 申請者らは、TNF-α誘導性アポトーシスの促進因子としてMonadを単離し、さらにその結合タンパク質としてヒトR2TP複合体を同定した。その後の解析の結果、①R2TP複合体は、アポトーシス誘導を負に制御する、②Monadの過剰発現が、アポトーシス誘導を促進し、乳癌の浸潤を抑制することが明らかとなった。 mTORシグナリングは、細胞周辺の栄養状態と細胞増殖を結びつける重要なシグナル伝達経路であるが、近年、この経路の恒常的な活性化によって癌化が起こることが明らかになってきている。申請者らは、R2TP複合体がmTOR複合体形成をサポートすることで、リボソーム合成を正に制御し、癌化の一要因となることを明らかにした。
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Research Products
(2 results)
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[Journal Article] Comparative Analysis of Mouse Induced Pluripotent Stem Cells and Mesenchymal Stem Cells during Osteogenic Differentiation in vitro.2014
Author(s)
Egusa, H., Kayashima, H., Miura, J., Uraguchi, S., Wang, F., Okawa, H., Sasaki, J.I., Saeki, M., Matsumoto, T., and Yatani, H.
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Journal Title
Stem cells and development.
Volume: 23
Pages: 2156-2169
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant
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