2014 Fiscal Year Annual Research Report
新規な骨芽細胞転写因子のCre-loxP系を応用した発現細胞系列の解析
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24592796
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
河合 伸治 大阪大学, 歯学研究科(研究院), 准教授 (40362678)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
天野 敦雄 大阪大学, 歯学研究科(研究院), 教授 (50193024)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 骨芽細胞 / 転写因子 / 骨形成 / 特異的細胞破壊 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々はトランスクリプトーム解析により、骨や歯などの硬組織の形成に関わる因子の網羅的検索を精力的に行っている。特に遺伝子発現を制御する転写因子に着目した解析の結果、幾つかの転写因子が骨芽細胞の分化過程で強く発現していることが判明した。そこで、これらのひとつOdd-skipped related (Osr)に着目した。研究代表者は、既にOsr2の骨形成における分子機能について重要な知見を世界に先駆け示した。本研究課題では、Osr2を発現する細胞が、骨を作る骨芽細胞や歯を作る象牙芽細胞、関節を作る滑膜細胞とどのような関係にあるのかと言う疑問を解決することを目的とした。Cre-loxP系とジフテリア毒素を利用したOsr2を発現する細胞のみを破壊する手法を用いて、マウス発生過程でOsr2を発現する細胞が欠損した場合、マウスの形態にどのような変化が現れるかを観察した。生後のマウスから頭蓋骨および長管骨組織を採取し、組織切片後、HE染色、類骨染色、骨染色を施すことにより硬組織の観察を行った予定であったが、Osr2を発現する細胞をジフテリア毒素で破壊してしまうと目的のマウスは得られなかった。そこで、胎生期で観察するため、異なった胎生期で胎仔の摘出を試みたが、かなり早い時期で胎仔が致死に至ってしまい、頭蓋骨や長管骨などの硬組織の異常を観察することは不可能であった。Osr2は、胎生期、腸、腎、脳下垂体、肺、胃での発現も認められるため、これらの臓器形成がうまくいかず、胎生致死になってしまった可能性が考えられる。
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