2013 Fiscal Year Research-status Report
アクアポリンをターゲットとした扁平上皮癌の増殖・転移抑制
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24592831
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
谷口 佳孝 大阪大学, 歯学研究科(研究院), 招聘教員 (10551468)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大倉 正也 大阪大学, 歯学研究科(研究院), 准教授 (10281130)
和田 孝一郎 大阪大学, 歯学研究科(研究院), 准教授 (90263467)
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Keywords | 扁平上皮癌 / FABP / アクアポリン / 増殖 / 浸潤 / 転移 |
Research Abstract |
これまでに我々は、口腔扁平上皮癌においてアクアポリン3と5が高発現していることを舌癌患者組織切片を用いた研究から見出して報告している。アクアポリン3と5は癌化した細胞に高発現することが明らかになった。そこでアクアポリン3あるいはアクアポリン5をsiRNAを用いて特異的にノックダウンしたところ、培養癌細胞の増殖を有意に抑制することができた。これらの結果から、アクアポリンが癌細胞の増殖に重要な役割を果たしていることが明らかになった。 更に一連の研究を通じて、アクアポリンと関連する分子が、アクアポリンと同じように扁平上皮癌の増殖をコントロールしている可能性も見出された。その分子の一つがFatty acid-binding protein (FABP) であった。FABPの中でもFABP4が扁平上皮癌の癌部に特異的に高発現していることを発見した。そこでこのFABP4をsiRNAを用いて特異的にノックダウンしたところ、培養癌細胞の増殖を有意に抑制することができた。これらの結果からFABP4も癌細胞の増殖に重要な役割を果たしていることが明らかになり、これら一連の研究成果を国際学会ならびに英語論文として発表することができた。 アクアポリンもFABP4も我々の研究グループが長年研究を行ってきたPPARgammaによってその発現をコントロールされている。今後、FABP4とアクアポリンとのインタラクションを含めた異所性高発現タンパク群による癌細胞増殖・浸潤・転移における役割について研究を進めていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
これまでに口腔扁平上皮癌においてアクアポリン3と5が高発現していることを舌癌患者組織切片を用いた研究から明らかにすることができだけでなく、アクアポリン3あるいはアクアポリン5を特異的にノックダウンすることにより、培養癌細胞の増殖を有意に抑制すること、およびそのメカニズムも明らかにすることができた。更に一連の研究を通じて、アクアポリンと関連するFABP4が、同じように扁平上皮癌の増殖をコントロールしていることを明らかにした。この結果を国際学会、ならびに英語学術論文として発表できたことは当初の計画を大幅に上回るものと考えられる。よって、本研究は計画以上に進展していると言える
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Strategy for Future Research Activity |
前述のように、アクアポリンもFABP4も我々の研究グループが長年研究を行ってきたPPARgammaによってその発現をコントロールされている。そしてその両方が癌細胞や癌組織で高発現し、どちらもノックダウンすることで癌細胞の増殖が抑制されるという結果は非常に興味深いものである。今後、FABP4とアクアポリンとのインタラクションを含めた異所性高発現タンパク群による癌細胞増殖・浸潤・転移における役割について研究を進めていく予定である。特に相互作用については、それぞれのタンパクの発現調節、シグナル伝達、等について詳細な検討を加える予定である。 本年度は本研究課題の最後の年度であり、得られたデータについての妥当性を研究グループで十分に検討し、さらなる学会発表、学術論文の発表を行いたい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
178円である。 計画通り使用する予定である。
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Research Products
(3 results)