2014 Fiscal Year Annual Research Report
嚥下運動の三次元動態をエックス線透視画像から解析する
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24592852
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Research Institution | Asahi University |
Principal Investigator |
飯田 幸弘 朝日大学, 歯学部, 講師 (60350873)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 嚥下障害 / ビデオ嚥下造影検査(VF) / 三次元画像構築 / エックス線透視装置 / トモシンセシス / Feldkamp法 / 多断層画像 |
Outline of Annual Research Achievements |
従来、不可能とされてきた「エックス線透視撮影装置を用いた三次元画像構築」を行った。研究計画時は二方向からのエックス線透視撮影によって三次元画像を構築する予定であった。しかし、近年の画像アプリケーションと撮影装置の進歩によって、以下の二通りの手法によって三次元画像構築を行った。 生体(あるいは生体モデル)が一回転する様相をエックス線透視装置で動画撮影した。動画をパソコンで一秒30コマの画像に分解した。得られた画像データを解析用アプリケーションでFeldkamp法により画像再構築した。これにより、顎骨、上顎洞、咽頭腔などの三次元的観察が可能となった。エックス線撮影による三次元画像構築はCTが常である。本法をCTと比較した利点は、低被曝線量で画像構築が可能であること、撮影装置が安価であることである。 生体(あるいは生体モデル)をトモシンセシス法で撮影した。得られた画像データを再構築し、多断層像を得た。本法の利点は、被写体を体位変更することなく異なる方向からの画像情報を得ることができる点である。つまり、側方向(正面方向)からの撮影で左右(前後)の構造を描出できることである。これにより、左右の解剖構造がエックス線像上で重複してしまい障害が右側か左側かわかりづらい場合でも、容易に局在を診断することが可能となる。また、一回の撮影に要する撮影時間は2.5秒であり、被写体の身体的負担が小さい。エックス線透視装置以外に特殊な機器を用意する必要なく、追加で検査できるのも利点である。 二つの方法とも、ビデオ嚥下造影検査のような透視装置を用いた検査において、低被曝線量で有益な情報をもたらす。
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Research Products
(3 results)