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2012 Fiscal Year Research-status Report

Gorlin症候群由来細胞を用いたヘッジホッグ情報伝達系の解析

Research Project

Project/Area Number 24592854
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionHyogo Medical University

Principal Investigator

中野 芳朗  兵庫医科大学, 医学部, 准教授 (30360267)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 玉置 知子(橋本知子)  兵庫医科大学, 医学部, 教授 (10172868)
岸本 裕充  兵庫医科大学, 医学部, 准教授 (30291818)
野口 一馬  兵庫医科大学, 医学部, 講師 (50309473)
Project Period (FY) 2012-04-01 – 2015-03-31
KeywordsPTCH1 / Gorlin症候群
Research Abstract

ヘッジホッグ(Hh)情報伝達系を仲介する要素の一つとしての小分子の同定を、メタボローム解析により試みることを行った。我々が樹立したGorlin症候群患者由来細胞3種、Gorlin症候群患者その娘でGorlin症候群患者および息子で正常、を用いCE-TOFMS及びLC-TOFMSによりメタボローム解析を行った。その結果Gorlin症候群患者由来細胞では、acylcarnitineの上昇及びo-acetylcarnitineの減少が認められた。このことはGorlin症候群患者ではミトコンドリア機能の変化が示唆された。
Gorlin症候群患者由来のKCOT細胞と、sporadicで発症したKCOT細胞を用い、その違いを遺伝子レベルで検討することを行ないつつある。今までに3種のKCOT由来細胞株を樹立した。その内Gorlin症候群由来KCOTではPTCH1の変異が一つのalleleに、sporadicなKCOT由来細胞株のひとつでは両alleleのPTCH1に異常があること、もう一例ではPTCH1の片方のalleleが欠損していることを見出した。このことは1copyのPTCH1遺伝子の役割を探索できる可能性と共に、PTCH1の両alleleに異常のある細胞株が得られたことにより、PTCH1遺伝子導入による検定が可能になったという意味で重要な発見である。
Gorlin症候群患者からすでに得られた細胞株を用いて、放射線照射時におけるATR-Chk1 checkpointシグナルの検討の予備実験を行った。放射線照射及びetoposideを用いてGorlin症候群由来細胞及び正常細胞におけるATM蛋白のリン酸化を調べることにより条件決定を行った。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

ヘッジホッグ(Hh)情報伝達系を仲介する要素の一つとしての小分子の同定を、メタボローム解析により試みることを行ったがまだ確実に候補を絞り込むには至っていない。世界的にまだ同定されておらず実験条件、方法などまだ検討する所が沢山あると思われる。
KCOT細胞の解析に関しては順調で、PTCH1の1alleleの生殖細胞由来の変異を持つ細胞株、PTCH1の1alleleの体細胞由来の変異を持つ細胞株およびPTCH1の2つのalleleに変異を持つ細胞株が得られたことにより、PTCH1を中心としたヘッジホッグ情報伝達系のKCOT形成における役割を検定できる材料が揃いつつある。
放射線感受性に関しては予備実験が完了し薬剤投与でもDNA損傷が再現できることが判明したので、今後は予定通りの進捗が期待できると思われる。

Strategy for Future Research Activity

解析の信頼性をあげるために試料数を増やしてメタボローム解析を試みる。得られた結果をその過程に関与する遺伝子やタンパク質の発現という形で検定する。また細胞への導入が可能な物質に関しては、直接投与するなどしてその活性を検定する。
PTCH1のコピー数や由来の異なるKCOT細胞や皮膚の線維芽細胞が得られたので、ヘッジホッグ情報伝達の場とされているprimary ciliaの形態やPTCH1タンパク、SMOタンパクの動態を正常細胞と比較する。この時PTCH1及びSMO蛋白はGFPなどのtagを付けて可視化できるようにする。特にPTCH1の活性がない細胞にPTCH1遺伝子を導入することによりPTCH1の機能を明らかにする。
放射線照射及び薬剤の投与によってATM系が活性化されていることが判明したので、さらに下流のChk1、Chk2、AKT、Histone HA2x、p53などの蛋白のリン酸化を免疫化学的及び指標に検定する。 またヘッジホッグ系の直接的な関与を調べるため、転写因子であるGLIの導入、あるいは薬剤によりGLI活性の活性化あるいは抑制を試みる。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

メタボローム解析を最低もう2サンプル試みる。
PTCH1、SMO遺伝子にtagを付けて発現させるときに、これら外来遺伝子の発現を誘導できる系(TET-ON系)にしたいので、そのためのvector及び細胞導入試薬を購入する。
放射線照射時及び薬剤投与時における細胞内の変化を蛋白レベルで追跡するために、DNA損傷に関与する蛋白群を認識する抗体を購入する。
学会や論文作製時に英語の校正を依頼する。

  • Research Products

    (2 results)

All 2013

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 1 results)

  • [Journal Article] ヘッジホッグ情報伝達の破綻による形態異常と腫瘍形成2013

    • Author(s)
      中野 芳朗
    • Journal Title

      兵医大医会誌

      Volume: 37 Pages: 29-34

  • [Journal Article] Functional analysis of Zyxin in cell migration and invasive potential of oral squamous cell carcinoma cells.2013

    • Author(s)
      Yamamura M, Noguchi K, Nakano Y, Segawa E, Zushi Y, Takaoka K, Kishimoto H, Hashimoto-Tamaoki T, Urade M.
    • Journal Title

      Int J Oncol.

      Volume: 42 Pages: 873-880

    • DOI

      10.3892/ijo.2013.1761.

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2014-07-24  

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