2013 Fiscal Year Research-status Report
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24592860
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
樋口 繁仁 東北大学, 歯学研究科(研究院), 大学院非常勤講師 (10291262)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小笠原 康悦 東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (30323603)
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Keywords | 金属アレルギー / 金属イオン / ニッケル |
Research Abstract |
歯は硬組織が主成分で他の臓器に比べ自己修復能力が極めて低いため、人工修復材料により保存修復される。歯科金属による保存修復および補綴治療は一種の人工臓器治療といっても過言ではなく、これまで歯を機能的に回復し患者のQOLを満足させてきた。歯科治療はほぼ完成された人工臓器治療であるが、ごく一部の患者においては金属アレルギーの誘発など少なからず問題を抱えている。このように、歯科金属による治療は、近年の先端医療による人工臓器治療がかかえる問題点を端的に表しており、生体材料による免疫疾患は重大な問題となっている。さらに、ピアスやネックレスなどの装飾品をつける人も増えたことから、家庭用品等に係る皮膚障害において、装飾品等によるアレルギー性接触皮膚炎が半数を占め、金属アレルギーは増加の一途にある。これまでの研究で、金属アレルギーは金属イオンが生体内タンパクと結合することにより抗原となっておこるIV型アレルギーとして位置づけられているものの、その分子機構はいまだわかっていない。 したがって本研究は、アレルギーの原因となる金属イオンの生体内の動態を明らかにすることを目的とし、金属アレルギー発症の分子理論の確立を目指す。 金属イオンの動態を明らかにするため、まずニッケルイオンの可視化について研究を行い、in vitro細胞培養系において、ニッケルイオンを共存させて場合とそうでない場合を比較検討した。その結果、細胞内のニッケルイオンの可視化に成功した。 た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
蛍光物質のみならず誘導結合プラズマ質量分析計をもちいて、ニッケルイオンを測定したため検証実験がスムーズにすすみ、ニッケルイオンの可視化に成功し大いに進展した。ただ、in vivo実験については、本年度は研究準備段階で、成果を挙げることまではできなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、ニッケル可視化技術を用いて、どのようにニッケルが細胞内に取り込まれるのかについて検討する。具体的には、マウス培養細胞、ヒト培養細胞をもちいて、ニッケル存在下で培養し、ニッケルが細胞内に取り込まれる経路について詳細に解析する。例えば、ニッケルは、チャネルにより取り込まれる可能性、エンドサイト―シスにより取り込まれる可能性など考えられるが、それらの化学的阻害剤をもちいて阻害し、ニッケルの取り込み経路について明らかにする。さらに、in vivoにおける金属イオンの溶出を検討する。マウス背部皮下に金属ワイヤーを埋め込み(直径0.8mm,長さ5mm)、経時的にワイヤー周囲の組織を採取して、プラズマ発光法による金属イオン定量解析技術(ICP-AES法)による解析で、時間ごとの金属イオン溶出量を測定する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度使用額は、当初計画していた動物実験、および細胞解析を次年度に延期することによって生じたものであり、次年度以降に実施する動物実験および細胞解析に必要な経費として、平成26年度請求額と合わせて使用する予定である。 in vivoにおける金属イオンの溶出を検討する。マウス背部皮下に金属ワイヤーを埋め込み(直径0.8mm,長さ5mm)、経時的にワイヤー周囲の組織を採取して、プラズマ発光法による金属イオン定量解析技術(ICP-AES法)による解析で、時間ごとの金属イオン溶出量を測定する。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] NKG2D+ IFN-g+ CD8+ T cells are responsible for palladium allergy2014
Author(s)
Kawano M, Nakayama M, Aoshima Y, Kyohei Nakamura K, Ono M, Nishiya T, Nakamura S, Takeda Y, Dobashi A, Takahashi A, Endo M, Ito A, Ueda K, Sato N, Higuchi S, Kondo T, Hashimoto S, Watanabe M, Watanabe M, Takahashi T, Sasaki K, Nakamura M, Sasazuki T, Narushima T, Suzuki R, Ogasawara K
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Journal Title
PLoS One
Volume: 9
Pages: e86810
DOI
Peer Reviewed
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