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2012 Fiscal Year Research-status Report

ヒト骨髄間葉系幹細胞を用いた全能性・胚性幹細胞の誘導に関する研究

Research Project

Project/Area Number 24592867
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionOkayama University

Principal Investigator

伊澤 俊次  岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (20273998)

Project Period (FY) 2012-04-01 – 2015-03-31
Keywords骨髄間葉系幹細胞 / 細胞の初期化 / 全能性 / 胚性幹細胞・ES細胞 / 組織再生
Research Abstract

平成24年度の研究目的である免疫賦活因子の検索とその機能の解析および初期化因子の検索探求に基づき,免疫反応の初発システムである炎症反応誘導に関与する炎症性サイトカイン(IL-1α,IL-6,TNF-αなど)をヒト骨髄間葉系幹細胞(hMSCs)に用いてコントロールとの機能比較解析を行い,細胞のエピジェネティックプロファイルの初期化,すなわちES細胞の細胞分化制御領域(bivalent domain)の初期化因子を検索探求を行った.
材料と方法については,第5継代hMSCを実験に用いた.代表的免疫開始因子としてIL-1,IL-6,TNFαを,培地としてDMEM+10%FBS+1%ペニシリンストレプトマイシンを用い,Dishにて培養し, 開始因子を加えないコントロール群と比較して,1W,2W,3W経過時のマーカー遺伝子発現の比較分析をリアルタイムPCR法を用いて行った.遺伝子発現の定量分析にはThermal Cycler Dice Real Time System(TaKaRa)を用いて行った.
その結果,試験全能性賦活因子群ではコントロール群と比較して,全能性マーカー遺伝子が高度に発現し,hMSCsのプロファイル初期化に有用であることが示唆された.
この結果・結論より,ES細胞の初期化が可能になれば,cellular shuttlingの概念に基づき,生体が本来備えている自然治癒力,自然再生力の賦活因子により,骨髄間葉系幹細胞を全能性/胚性幹細胞に誘導し,象牙質・エナメル質複合体の再生のみならず,歯の再生までも可能になりその意義は絶大である.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

今年度計画目標であるヒト骨髄間葉系幹細胞(hMSCs)の初期化因子探索については,免疫に関与するサイトカインからIL1α,IL6,TNF-αを選別し, リアルタイムPCR法を用いて全能性関連遺伝子の発現を比較した結果、コントロール群と比較して全能性マーカー遺伝子が高度に発現し,初期化因子として有望との結果が出た.これは,次年度の計画の前段階の目標を達成しており,おおむね順調に研究目的が達成されたと考える.

Strategy for Future Research Activity

胚性幹細胞発生の環境と平成24年度で選別した免疫賦活候補因子( 初期化因子 )についてさらに詳細な解析,検討を行い,有力な初期化候補因子を絞り込み,これをヒト骨髄間葉系幹細胞に用いて,胚性幹細胞発生環境下で初期化因子発現を抑制している転写因子をコントロールしつつ, cellular shuttlingの概念に基づき自然治癒力あるいは再生力賦活による胚性幹細胞の誘導を行う.

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

下記実験方法に基づき、細胞、培地、マイクロアレイ法、リアルタイムPCR法、フローサイトメーター分析などに研究費を使用する。
1. ヒト骨髄間葉系幹細胞( RIKEN BioResource Center )を用い,で滅菌シャーレ上に播種調整し, CO2インキュベーターAC1-165Dで培養する.培地には,血清不含の霊長類ES/ips細胞様培地( ReproCELL )あるいはSTK2を用いる.2. 播種後,各初期化候補因子を至適濃度で培地に加え,経時的な形態変化を生物顕微鏡( オリンパスCX41 )で観察する.3.マイクロアレイ法およびリアルタイムPCR法を用い発現遺伝子およびマーカーの発現変化を比較解析する.4.必要に応じてフローサイトメーターを用いて,発現遺伝子,マーカーの発現変化を比較解析する.5.最終的にヒト胚性幹細胞のマイクロアレイ法による既知データと,本研究による解析データを比較して,その同一性を検証する.購入価格が予定より安くなったため次年度使用額の286円が生じました。

  • Research Products

    (2 results)

All 2012

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] Study of Pluripotency and Activation of Totipotency in Human Bone Marrow Mesenchymal Stem Cells2012

    • Author(s)
      Shunji IZAWA, Kozo YAMAJI, Tomohiro HOSHIKA, Yoshihiro NISHITANI and Masahiro YOSHIYAMA
    • Journal Title

      Journal of Oral Tissue Engineering

      Volume: Vol.10 No.2 Pages: 95-103

    • DOI

      ISSN 1348-9623

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] ヒト骨髄間葉系幹細胞を用いたES細胞の誘導に関する研究 ー免疫賦活因子および初期化因子の探索ー2012

    • Author(s)
      伊澤俊次, 山路公造, 星加知宏, 西谷佳浩, 吉山昌宏
    • Organizer
      日本再生歯科医学会
    • Place of Presentation
      ニチイ学会神戸ポートアイランドセンター
    • Year and Date
      20120901-20120902

URL: 

Published: 2014-07-24  

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