2013 Fiscal Year Research-status Report
iPS細胞由来歯髄幹細胞の均質化・大量増幅による歯髄・象牙質再生療法の実現化
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24592874
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
池田 毅 長崎大学, 大学病院, 講師 (90244079)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 志津香 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (00363458)
池田 香 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 客員研究員 (20578330)
石崎 秀隆 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (80569963)
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Keywords | 硬組織再生 / collagen / scaffold / ゲル化 |
Research Abstract |
従来のMEFなどのフィーダー細胞上で培養するコロニー形成型培養法では、コロニーの状態によっては細胞周辺微小環境が異なるため、培地中のサイトカインなどの液性因子が均一に作用することが不可能であり、さらに異種動物由来の血清やフィーダー細胞が混入する免疫原性のリスクがあるため、本年度は魚由来のコラーゲン成分がiPS細胞に対する歯髄幹細胞および象牙芽細胞への分化・硬組織形成賦活効果を証明するために、E-カドヘリンキメラ抗体型マトリックスを用い、そこにFCP添加によるGene Fishing法とリアルタイムPCRによる増幅産物の厳密な定量分析を行った。 その結果、0.1%添加し培養したところ、有意に細胞増殖効果が認められた。またこの際石灰化関連タンパク質であるOsteocalcinやOsteopontinやBMP-2のmRNA発現およびタンパク発現を検討したところ、有意に発現増強が確認できた。 またレチノイン酸(RA)添加によるES細胞の分化誘導に準じて、大学既設のセルソーターを用いて細胞表面マーカーとしてCD105陽性かつCD31陰性の分画となる細胞を分取し、幹細胞マーカーであるCD29、CD44、CD73およびCD90が陽性となることをフローサイトメトリック解析し、血管新生能および神経再生能を有する歯髄幹細胞であることを確認でき、多孔性坦体内部への生着効率を上げるために減圧下(-100mg)で細胞播種し、Bioreactorを用いて細胞が常に新鮮な培養液と接する三次元培養システムを構築することによって、象牙芽細胞への分化増殖をより促進化できることを検討中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
iPS細胞を均質化し未分化維持増殖させるシステムの確立ならびに歯髄幹細胞および象牙芽細胞への分化誘導を魚由来コラーゲンを利用した促進効果の有用性は確認できた。 また前臨床試験としての小動物を用いた細胞移植も開始できている。
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Strategy for Future Research Activity |
歯科治療を想定するした場合、術野が狭く象牙質欠損部と同サイズの移植体を作製し露髄部へ固定することは非常に困難であることが予想されるため、多孔体よりも直接注入移植可能なゲル状Scaffoldを作製し移植細胞を包埋する方法も検討する予定であり、既にゲル化するに当たって最適なコラーゲン濃度並びに基剤の選定を検討開始している。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
H25年度内に投稿論文を提出し掲載決定となっていたため、その投稿費(約16万円)として残余させていたため。 次年度の研究費として、使用する予定。
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[Presentation] Properties of chitosan scaffold for pulp tissue engineering2013
Author(s)
Ikeda T, Ikeda K, Yamamoto K, Yoshizawa Y, Sugimoto K, Ishizaki H, Yamada S, Yanagiguch K, Hayashi Y
Organizer
10th Asia Pacific Chitin & Chitosan Symposium
Place of Presentation
Yonago city(BiGSHiP) , Tottori, Japan
Year and Date
20131004-20131007
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