2012 Fiscal Year Research-status Report
心臓植込み型電子機器装着患者の歯科治療時の安全性に関する研究
Project/Area Number |
24592879
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
工藤 義之 岩手医科大学, 歯学部, 准教授 (10195464)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 植え込み型電子機器 / 電磁障害 / ペースメーカー / ICD / CRT |
Research Abstract |
平成24年度は,1) 歯科用電気機器の外部漏洩電磁界測定を行なった.対象機種は,電気的根管長測定器(3機種),エンド用ロータリー器具(2機種),歯科用レーザー(1機種),LED照射器(3機種),ハロゲン照射器(1機種)マイクロモーター(5機種),歯科用タービン(3機種)超音波スケーラー(3機種),エアースケーラー(1機種),電気メス(1機種),加熱根管充填器(1機種)で行なった.その結果,多くの機種では, 0.1 mTesla以下であったが,マイクロモーター,エンド用ロータリー器具,超音波スケーラー,加熱根管充填器,ハロゲン照射器の一部で 1 mTeslaを超える製品が見られ,その最大値は 7 mTeslaであった. 2)植込み型電子機器に対する影響を測定・評価するために,金属部品を全く使用せずアクリル板とセラッミックねじを使用してIrnich人体ファントムを改変した模型を作製した.現在,ペースメーカー,ICD,CRTへの機器への影響を調査中である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成24年度は,1) 歯科用電気機器の外部漏洩電磁界測定を行なった.一部の機器で最大7mTeslaの磁界が測定された.これらの機器の植え込み型電子機器(ペースメーカー,ICD,CRT)への影響を調査するべく,金属部品を全く使用せずアクリル板とセラッミックねじを使用してIrnich人体ファントムを改変した模型を作製した.現在,ペースメーカー,ICD,CRTへの機器への影響を調査中である. 若干遅延しているのは,Irnich人体ファントムを改変した模型を作製に際して,図面,設計の依頼ならびに発注,作製に予想よりも時がかかったためである.また,当初予定していたエフォート値と比較して,本学の学生の自験症例中心とすべく教育改革での主要メンバーとなったことから教育のエフォートが高くなり,本課題のエフォートが低下したためであると考える.
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度は,24年度に作製したIrnich人体ファントムを改変した模型を用いて, 直接体内を通電しない機器では1m Teslaを超えた歯科用機器について,直接体内を通電する歯科用電気機器については全機種についてIrnich人体ファントムの水槽内に通電用ロッドに通電させ植込み型電子機器に対する影響をプログラマーをメドトロニック社より借用して測定・評価し,学会報告予定である.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度は,24年度に作製したIrnich人体ファントムを改変した模型を用いて,直接体内を通電しない機器では1 m Teslaを超えた歯科用機器について,直接体内を通電する歯科用電気機器については全機種についてIrnich人体ファントムの水槽内に通電用ロッドに通電させ植込み型電子機器に対する影響をプログラマーを使用して測定・評価する.研究の遂行には植え込み型電子機器ならびにこれらの機器の誤作動の有無を調べるための専用のプログラマーが必要であるが高額であるため,メドトロニクス社から借用する.その際の借用費用と,消耗品に24年度の計画に若干の遅れが生じたため25年度へ繰り越した費用ならびに25年度の研究費を主に使用する.
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