2013 Fiscal Year Research-status Report
心臓植込み型電子機器装着患者の歯科治療時の安全性に関する研究
Project/Area Number |
24592879
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
工藤 義之 岩手医科大学, 歯学部, 准教授 (10195464)
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Keywords | 植え込み型電子機器 / ペースメーカー / 植込み型除細動器 / 歯科用電子機器 / 電磁干渉 / 誤作動 |
Research Abstract |
植込み型電子機器装着者が安全に歯科治療を受けるためには歯科治療に使用する電気機器が植込み型電子機器に与える影響を調査し安全を確保する必要がある。本科学研究費で行なう研究の目的は,歯科用治療用電子機器が心臓ペースメーカー、植込み型除細動器に与える影響を調査することである。 平成25年度は,障害者歯科医療学会にて「埋込み型電子機器装着例の根管治療での問題点と対応について」の演題で,多チャンネル高分解能心電計(ドリームECG)を用いて埋め込み型電子機器装着患者の歯科治療時の不整脈惹起作用について検討した結果を報告した.(岩手医科大学歯学部倫理委員会の承認(No.01206)を得て行なった.)対象は,根管治療のため超音波機器,電気的根管長測定器の使用が必要であった,ペースメーカー装着者1名,植込み型除細動器装着者1名である.治療前に循環器内科専門医の十分な問診を行なった後に,ドリームECGを装着し,治療中の不整脈および循環器動態を測定した.治療に際しては循環器内科専門医と歯科麻酔専門医が立ち会い,不測事項発生時への充分な対応をした. いずれの症例でも,心電図モニターで若干のノイズ増加を認めるものの,致死的不整脈,脱分極指標および再分極指標で異常を認めなかった.日常の歯科治療では,歯科用医療機器(超音波治療器,電気的根管長測定器)の使用が必要な症例もあり,今後,歯科医療機器の埋込み型電子機器への対策が必要であることが示唆された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
多チャンネル高分解能心電計(ドリームECG)を用いて埋め込み型電子機器装着患者の歯科治療時の不整脈惹起作用について検討する研究(岩手医科大学歯学部倫理委員会の承認(No.01206))については順調に順調に進行している. 歯科用機器が発生する電磁波の測定は終了している.現在,歯科用機器が植え込み型電子機器機器に与える電磁干渉,通電による誤作動について検討している.
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Strategy for Future Research Activity |
当初の研究医計画である,歯科用機器が発生する電磁波の測定は終了している.現在,歯科用機器が植え込み型電子機器機器に与える電磁干渉,通電による誤作動について検討している. 当初の研究計画を前進させ倫理委員会の承認を得て,埋め込み型電子機器装着患者の歯科治療時の不整脈惹起作用についてを多チャンネル高分解能心電計(ドリームECG)を用いて検討する研究を追加し研究を行なっている.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究計画の一部変更で,歯科治療用電子機器が植え込み型電子機器装着者の循環動態に与える影響を繰り上げて実施したために次年度使用額 (\117,481)が生じた. この次年度使用額(\117,481)は,種々の歯科用電子機器が植え込み型電子機器に与える影響をIrnich模型で測定,評価する研究で使用する予定である.
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Research Products
(1 results)