2012 Fiscal Year Research-status Report
三次元計測に基づく顔面の形態的特徴と患者QOLとの相互連関に関する検討
Project/Area Number |
24592897
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
塙 総司 東北大学, 大学病院, 助教 (90431585)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 啓一 東北大学, 歯学研究科(研究院), 教授 (30178644)
小山 重人 東北大学, 大学病院, 准教授 (10225089)
小川 徹 東北大学, 大学病院, 講師 (50372321)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 顔面計測 / QOL / 義歯形態 / 顔面整容 / 三次元デジタイザ |
Research Abstract |
本研究では,顔面の非対称性の改善が困難な患者のQOLを向上させることを目的として,顔面非対称者を用いて三次元デジタイザを利用した客観的評価とアンケート調査による満足度との関連性を明らかにし,満足度が得られる顔貌の特徴を明らかにすることである. 本年度においては,義歯費装着時および義歯装着時における顔面が非対称と判定された上顎片側性顎欠損を有する顔面非対称患者5名を用いた。患者の顔面に18の計測点(左右外眼角点,左右内眼角点,鼻頂点,鼻下点,左右鼻翼上点,左右鼻翼側点,左右鼻翼下点,左右上口唇点,左右口角点,上口唇点,下口唇点)を設定し,義歯装着時および義歯非装着時において,正中基準平面に対する非対称率,左右同名計測点の位置関係を測定した.左右同名計測点の位置関係は,患側の顔面三次元データを,正中基準平面を基準として健常側に反転し左右同名計測点間の距離を測定した.実験義歯は,通法どおりの筋圧形成を行ったうえで塞栓子が付与された片側性の上顎顎義歯を製作,使用した.義歯非装着時における外眼角点,内眼角点,鼻翼上点,鼻翼側点,鼻翼下点,上口唇点,口角点の非対称率はそれぞれ,2.0, 3.2, 5.0, 4.1, 5.0, 37.6, 5.9%であった.一方で義歯装着時におけるこれらの計測点の非対称率は,1.0, 4.2, 5.4, 4.9, 5.6, 43.9, 5.4%であった.上口唇点において,義歯装着により非対称率の増加が認められた.上口唇点以外計測点においては大きな変化は認められなかった.左右同名計測点間距離は,患側鼻翼上点,患側口角点において義歯の装着により減少した.つまり,健側同名点に近づいた.一方で,上口唇点では,義歯の装着により健側点から遠ざかった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度は被験者5名を用いて通法に従って義歯を製作・装着し,顔面計測および分析を行ったのだが,計測点の選定,計測のパラメータを決定するにあたり試行錯誤を行ったため予定していた計画より遅れてしまった.また主観的評価を行う際のプロトコールがまだ確立しておらず作成段階のため,実験計画よりも早い段階で客観的評価を行った. また,東日本大震災の復興作業に伴う計測室やパソコンの移設作業が度重なったことも実験が遅れた要因である.
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は,実験方法,特に主観的評価に用いるプロトコールを確立させる.また,客観的評価の分析項目を増加させ分析を進めていく.実験方法の確立後は被験者を10名に増加させ,より多くのデータを収集することに努める.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度使用額は,今年度の研究を効率的に推進したことに伴い発生した未使用額であり,平成25年度請求額とあわせ,平成25年度の研究遂行に使用する予定である.
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